建通新聞社(神奈川)
2022/01/28
【神奈川】登戸土地区画整理事業計画変更へ
川崎市は、登戸土地区画整理事業の事業計画を変更し、総事業費を約58億円増額して約993億8000万円とする。併せて土地利用計画や道路計画なども見直し、登戸駅前では区画道路の廃止により街区を統合。また、当初計画では小田急小田原線複々線化に伴い線路を嵩上げし、その下を通り抜ける道路を整備する予定だったが、2025年度までに複々線化が実現する可能性が低いことから、計画していた区画道路を廃止する。1月27日の市議会まちづくり委員会に報告した。
総事業費の見直しは、補償基準単価・労務単価上昇などの社会情勢の変化や今後の見通し、地域のまちづくりと連携した基盤整備の拡充などを踏まえたもの。増額要因別に見ると、▽補償基準単価の上昇による乖離(かいり)など▽建物調査実施による補償に係る計画額との乖離▽事業進捗などによる換地に係る計画額などとの乖離▽労務単価の上昇による精査▽電線共同溝の拡充などに係る費用の乖離▽公園整備に係る費用の精査―などとなっている。
今回の見直しにより、調査設計費などは6億4000万円増えて84億5000万円、工事費は14億1000万円増えて154億3000万円となった。内訳は、建物調査設計費用の増額が1億7000万円、換地調査費の増額が3億4000万円、道路等設計費用などの増額が1億円、今後の労務単価上昇による増額が3000万円、電線共同溝の拡充などによる増額が13億6000万円、公園整備に係る増額が5000万円。魅力あるまちづくりへ向け、駅周辺の商店街などで電線共同溝による無電柱化を新たに行う他、公園については環境や景観などの向上を図る。事業期間は変更せず、25年度までに建築物などの移転、道路などの都市基盤整備の完了を目指す。
8月に事業計画変更を国土交通省へ申請し、12月に認可を受ける予定。 提供:建通新聞社