石川県の谷本正憲知事は26日、2022年度当初予算案の記者会見で、西部緑地公園(金沢市)における県立野球場及び産業展示館(1〜3号館)の建て替えを柱とする再整備事業の方向性や配置の考え方を示した。当初予算案に再整備基本構想策定費として6500万円を計上した。
それによると、野球場は、公園内の北側(いしかわ総合スポーツセンター寄り)の現駐車場において建て替える。プロ野球の規格である両翼97・534メートル以上、中堅121・918メートル以上に拡大し、観客収容人員(現行1万7126人)も増やす。グラウンドは、阪神甲子園球場と同様に内野を土、外野を天然芝とするなどしてクッション性を確保。石川の球児に夢と希望を与えるにふさわしい施設とする。
産業展示館は、老朽化した1〜3号館(展示場面積合計1万1043平方メートル)を統合・大型化する形で、4号館(建て替え対象外)の東側に建設。これは日本海側最大級の規模となる。大型コンサートや全国的なコンベンションといった多様なイベントに対応可能するほか、間仕切りで様々な規模の利用にも対応する。4号館に隣接させることで、一体的な利用を可能とする。産業振興のみならず賑わいや交流人口の拡大につなげたい考えだ。
公園内に点在している駐車場は、園内中心部(現在の産業展示館1〜3号館がある位置など)に据えて、各施設への移動距離の短縮につなげるほか、周辺道路との動線を複線化して交通混雑の解消を図る。
野球場の跡地には緑地を設けて、県民の憩いの場、子どもの遊び場として活用する。
石川県の西部緑地公園再整備PT(プロジェクトチーム)事務局(企画振興部企画課)ではこれまでに「西部緑地公園再整備に向けた調査業務委託」の公募型プロポーザルで、国土開発センターを特定しており、近く契約する。