日本工業経済新聞社(群馬)
2022/01/26
【群馬】県高崎土木と県安中土木の西毛広幹道高崎安中工区主要事業概要
県高崎土木事務所と県安中土木事務所は、西毛広域幹線道路高崎安中工区に整備する主要構造物の整備概要を示した。延長632mの(仮称)市境トンネルや橋長278mの下里見高架橋がメインの構造物となる。同橋は6径間連続鋼鈑桁。初弾工は下里見1号跨道橋のA1橋台とP1橋脚の築造工事で、高崎土木事務所が各工事を近く条件付き一般競争入札で公告する。A2橋台は2022年度の予算状況を踏まえ、発注時期を検討する。下里見1号跨道橋以外の工事については、用地買収の進捗を考慮し、29年度の工区全線開通に向け順次発注する。
同工区は県道下里見安中線のバイパス整備で、高崎市下里見町地内の国道406号草津街道から安中市下秋間地内までを結ぶ3830m区間。うち、高崎区間が1950mで、残る1880mは安中区間となる。幅員10・5mの2車線道路として整備する。
同工区に整備する主要構造物の概要は次のとおり。
【(仮称)市境トンネル】
高崎市と安中市を貫く、トンネル。延長632m、標準幅員10・75m、内空高7・4〜7・5mの規模となる。NATM工法で築造する。設計は大日本コンサルタント(東京都千代田区)が手掛けた。
【下里見高架橋】
下里見町地内に整備する。高崎市道4−446号線、4−372号線、4−373号線を同時に跨ぐ橋梁。橋長278m、全幅11mの6径間連続鋼鈑桁橋で、鋼重は662・4t。トラッククレーン架設工法で工事を行う。逆T式の橋台2基と張り出し式の橋脚5基は、φ1500oの場所打ち杭基礎で整備する。下部工の規模は◇A1=躯体(H9・8m、V462・4立方m、鉄筋31t)、場所打ち杭(L29・5m、9本)◇P1=躯体(H9・4m、V471・9立方m、鉄筋54・6t)、場所打ち杭(L26m、12本)◇P2=躯体(H13・4m、V531・7立方m、鉄筋74t)、場所打ち杭(L23m、12本)◇P3=躯体(H16・7m、V624・7立方m、鉄筋102・2t)、場所打ち杭(L30m、12本)◇P4=躯体(H19・5m、V727・8立方m、鉄筋109・4t)、場所打ち杭(L10m、12本)◇P5=躯体(H17・3m、V563・9立方m、鉄筋89・5t)、場所打ち杭(L8m、8本)◇A2=躯体(H6・1m、V256・9立方m、鉄筋19・6t)、場所打ち杭(L11m、5本)−。設計は三井共同建設コンサルタント(東京都品川区)がまとめた。
【下里見1号跨道橋】
国道406号と里見川を跨ぐ橋梁。下里見町地内に整備する。橋長62m、全幅11・5mの2径間連続鋼I桁橋で、鋼重は148・6t。桁の架設はトラッククレーンと併用してベント設備を設置して行う。ベント設備はA1とP1の間に設ける。橋台2基は逆T式。直接基礎のA1は高さ13・8m、コンクリート855立方mと、66・7tの鉄筋を使用し築造する。直接基礎のP1は張り出し式で、高さ11・2m。220・4立方mのコンクリートと鉄筋28・3tを使用して整備する。高さ12・6mのA2は598立方mのコンクリートと46・3tの鉄筋を使用して築造。基礎工としてφ1200o、長さ7・5mの場所打ち杭を15本打設する。設計は長大(東京都中央区)が手掛けた。
【下里見2号跨道橋】
下里見町に整備する。県道箕郷板鼻線を跨ぐ橋梁。橋長37・1m、全幅11・5mの単径間PC単純ポステンコンポ桁橋。送り出し工法で施工する。橋台2基は逆T式で、基礎工としてφ1200o、長さ10mの場所打ち杭を打設。A1が高さ11・7m、410・5立方mのコンクリートと鉄筋34・2tを使用して築造する。場所打ち杭は12本施工。A2は高さ13・7mで、817・3立方mのコンクリートと74・2tの鉄筋を使用して築造する。場所打ち杭は16本打設。設計は橋梁コンサルタント(東京都中央区)が担当した。
【下里見4号ボックスカルバート】
下里見町地内の高崎市道4−430号線との交差部に現場打ちで築造する。市道がボックス内を通過し、ボックスの上部を西毛広幹道が通る。延長が約12m、内空断面は幅、高さともに5200o。297・8立方mのコンクリートと鉄筋31・7tを使用し築造する。基礎は直接基礎。設計は冨永調査事務所(高崎市)がまとめた。
【(仮称)鍛冶屋川橋】
下秋間地先を流れる鍛冶屋川に架設する。橋長40m、幅員11・5mの単径間鋼単純合成少数I桁橋、鋼重は88・4t。直接基礎の橋台2基は逆T式で、高さは15mの規模となる。コンクリートボリュームはA1が686・5立方m、A2は504・1立方m。設計は長大がまとめた。
【ボックスカルバート】
下秋間地内に整備する。下里見安中線と、レーサムゴルフ&スパリゾートへ向かう、アセットホールディングス社の私道との交差部に新設する。交差部を水路が横断するため延長70m、幅と高さはともに2000oで計画している。詳細は、オウギ工設(前橋市)が進めている修正設計で決める。