日本道路建設業協会と北陸地方整備局と意見交換会が18日、新潟市中央区の新潟グランドホテルで開かれ、公共工事予算の安定的・継続的な確保や道路舗装工事における労働環境の改善などに関し、双方が諸課題を共有した。
この日は、協会から西田義則会長(大成ロテック社長)、河江芳久副会長(福田道路会長)、海野正美北陸支部長(福田道路社長)ら、整備局から岡村次郎局長、松浦利之企画部長、芭蕉宮総一郎建政部長、森若峰存道路部長らが出席。
協会からは公共工事予算の安定的・継続的な確保に向け、受注サイドが具体的な事業計画に活用できる中長期的な発注見通し公表や道路舗装の維持・修繕費への重点投資などを要望。道路舗装工事における労働環境の改善では、不明確な条件を踏まえた余裕のある工期設定と舗装工事以外も含めたプロジェクト全体のマネジメント徹底や夜間工事削減のほか、平準化へすでに取り組んでいる2カ年国債やゼロ国債をはじめ、事業加速円滑化国債および繰り越しの計画的な活用など、年度をまたぐ柔軟な工期設定などを求めた。
また、入札・契約制度のうち、受注業者が自らのノウハウや技術力による判断で施工方法や材料等を選択し実行することにより、効率的な維持管理が可能となる「性能規定発注方式」による道路維持工事の発注拡大を提案したのに対し、局側は「他地整の施工事例や受注者の意見を伺いながら検討する」と回答した。
あいさつに立った岡村局長は昨年成立した補正予算が北陸地方整備局全体で1300億円余の配分があったことに触れ「頂いた予算で防災・減災、国土強靭化や地域経済の活性化、市民生活向上に役立てるよう、しっかりと執行したい」と述べた。西田会長は「今後の道路整備、維持管理や更新を確実に進めていくためにも安定的で継続的な予算確保が必要不可欠」と引き続き協力を求めるとともに、「建設キャリアアップシステムを積極的に利用して道路建設業界全体で担い手確保に努めたい」と語った。