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西日本建設新聞社
2022/01/19

【熊本】国道沿線に自動車専用道 九州中央道の矢部〜蘇陽

 九州地方整備局は、ルート帯3案で比較検討していた九州横断自動車道延岡線(通称・九州中央自動車道)の矢部〜蘇陽区間について、現国道218号の沿線に約15`の新たな自動車専用道路を整備する案(南側ルート)に絞り込んだ。整備費用は約950〜1050億円。今後、国土交通本省で正式決定され、新規事業採択の手続きに移る。
 17日に福岡市で開かれた2021年度第3回社会資本整備審議会道路分科会九州地方小委員会(委員長・円山琢也熊本大学くまもと水環境・減災研究教育センター准教授)で計画段階評価を実施し、九州地整の対応方針案を了承した。
 比較検討したのは、南側ルートのほか、国道の北側山間部に自動車専用道を新設し最短で拠点間を接続する北側ルート(約14`)、国道の線形不良箇所を改良する現道改良(約15`)の3案。住民等からの意見聴取の結果、南側ルートは、災害時の代替路、集落や産業施設からのアクセス性、熊本市内の第三次救急医療施設への搬送時間の短縮など地域のニーズに最も応えられるとした。
 計画では、設計速度80`の自動車専用道で、事業中の嘉島〜矢部区間の仮称・矢部インターチェンジ(IC)と蘇陽五ヶ瀬道路の仮称・蘇陽ICを結ぶ。道路構造は切土・盛土を基本に、河川や国道等を跨ぐ区間は橋梁、標高が高い区域はトンネルを想定する。
 区間内(中間)のICは、清和地区の集落等に近接する位置に1カ所予定。今後、需要予測などを行うが、現段階で国道への乗り降りを見込んでいる。
 17日は、このほか、大分市と熊本市を結ぶ中九州横断道路で、大分県内唯一の未事業化区間だった大分〜犬飼区間の計画段階評価手続きにも入った。

提供:西日本建設新聞社
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