香川県広域水道企業団は、綾川浄水場の発電機燃料タンクの更新工事に向けた設計業務を朝日設計(高松市)に委託した。耐震性不足や老朽化が指摘されている同浄水場の排水処理施設(1973年完成)を更新する用地を確保するために、同タンクを敷地内で移転新設する設計を行う。順調なら2021年度内に設計をまとめ、22年度にもタンクの移設工事を発注する。
現在の燃料タンクは容量6000gが2基で、1992年の設置から29年間経過し老朽化している。更新後も同程度の規模を確保する方針だ。
同浄水場は、施設の老朽化や維持管理の効率性向上のために排水処理施設全体の見直しをしている。脱水機が古く早めに更新する必要があり、また濃縮層と排水池・排泥池が1基ずつしかないため予備がなく、濃縮層2池と、排水排泥池2池を設置して維持管理をしやすくする。
現時点の案では、まず発電機燃料タンクを移設し、そこに排水処理棟を建て替える。空いたスペースに新しい濃縮層を新設する。その後、既設の濃縮層(内径17b×深さ4b、約900立方b)を取り壊し、新しく濃縮層と排水排泥地を新設するスケジュールを検討している。排水処理棟の建て替えは22年度にも詳細設計を委託し、工事に早ければ23年度に着手する。建屋と機械設備、電気設備に分けて3年間程度かけて行う見込み。
新しい濃縮層の規模は2池とも鉄筋コンクリート造で内径8b、深さ4b程度を想定している。新しい排水排泥池は鉄筋コンクリート造で幅8b、奥行き18b、深さ3・5b程度の規模で2池設置するよう検討している。
提供:建通新聞社