松戸市は14日、新庁舎の建設に向け「市役所のあり方・機能等検討業務委託」の公募型プロポーザルを公告した。提案上限額は4580万円。委託期間は、契約締結日から2023年3月31日まで。コロナ禍や急速に進展しているデジタル化を踏まえ、今後の行政手続きの変化、職員の新たな働き方、本庁・支所の機能再編などの検討を通じ、これからの市民サービスのあり方を探るほか、必要に応じてイトーキが19年度に担当した新庁舎必要面積算定など関連業務の結果に関する時点修正を行い、新たな市役所に必要となる将来像を作成する。
業務内容は▽行政サービスのあり方と職員の働き方の検討▽行政サービスを支えるハードとしての市役所機能の検討▽他市役所等先進事例の調査と活用可能性の検討▽各種会議体の運営を通じたプロジェクト管理▽過年度調査の時点修正▽ロードマップの立案――など。
ロードマップの立案においては、庁舎の建て替えを行う上で、完了までに必要となるさまざまな業務などを洗い出すとともに、それらの業務に要する期間の推計と妥当と考えられる時期を想定し、基本計画、基本設計、実施設計、施工を組み合わせたロードマップを立案する。
プロポーザルの参加資格は、市の入札参加業者資格者名簿に「委託」で登録され、16年4月1日から参加申込書提出期限までに、人口50万人規模と同等以上の自治体におけるシステム導入支援に関する業務または国や地方公共団体などにおける庁舎や公共施設整備に関する構想・計画等の策定に係る業務を元請けとして履行した実績があること。また、配置予定のプロジェクト管理者およびプロジェクトマネジャーは、16年4月1日から参加申込書提出期限までに、国、都道府県、市区町村、特別区においてプロジェクト管理に従事した経験を有し、3か月以上の直接的かつ恒常的な雇用関係がある者とする。
募集要項に関する質問書と、25日に行うオンライン説明会の申し込み書を21日まで受け付ける。プロポーザル参加申込書の提出については2月1日に締め切り、3日に参加資格確認結果を通知。また、同月4〜10日に企画提案書類等の提出を受け付け、17日のプレゼンテーション審査を経て、優先交渉権者および次点者を決定する。
新庁舎に関しては当初、相模台地区の「新拠点ゾーン」での建設を計画していたが、21年12月7日に市役所議会棟2階第2委員会室で開かれた市議会公共施設再編検討特別委員会の5回目で、ゼロベースに立ち返って検討を進めていく方針を表明。
イトーキによる新庁舎必要面積算定業務では、執務室関係2万4116u、共用部等1万9173uの合計4万3289u(現庁舎比1万3491u増)規模とし、職員(2152人)1人当たりの面積に20・12u(同6・27u増)を確保した。
また、新庁舎の整備に関して調査・審議を行うため、有識者・関係団体・市民からなる「(仮称)庁舎整備検討委員会」を設置し、4月から23年3月までに6回程度、会議を開催する予定。そのほか、庁内ワーキンググループを4月から11月までに10回程度行う方針。