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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/01/14

【群馬】伊勢崎土木が月内にも上矢島米岡線の築造工

県伊勢崎土木事務所は、都市計画道路上矢島米岡線バイパス整備事業で、月内にも築造工事を条件付き一般競争入札で公告する。築造区間での工事で、300m程度を2〜3分割で公告する考え。各案件で、側溝設置や電線共同溝の敷設、路盤から基層までの舗装工を盛り込む。積算や工区分けなど、発注内容の調整を進めているところで、遅くとも2月上旬には公告する。事業全体の完了は2029年度を掲げる。約15億円の全体事業費を見込む。
伊勢崎市境東から境米岡を結ぶバイパスを整備する事業。都市計画道路境中央通り線(主要地方道伊勢崎深谷線)の境東交差点周辺に当たる345mは現道拡幅などの改良に取り組む。同交差点から南へ向かい、県道平塚境停車場線を結ぶ580mは築造区間となっている。交差点周辺で発生する渋滞の緩和や、歩行者および自転車の安全性向上を主な目的とする。
これから発注する工事は、築造区間の南側を起点に、北に向かって300m程度を想定する。当初予算分で1件の工事発注を行う見通しだったが、国の21年度補正で事業費を確保したため、発注対象の範囲を拡大。当該区間を2〜3件に分割して、条件付き一般競争入札を行うこととした。積算作業を進めつつ、現地への進入路などを考慮して工区分けの詳細などを詰めているところ。まとまり次第、速やかに公告に移行する。ICT活用も視野に検討している。
バイパスの幅員は16mを基本とし、右折レーン設置箇所が19mとなる。両側に歩道および自転車通行ゾーンを整備する。歩道部の幅が2・5m、自転車ゾーンが1・75mとなっている。側溝と電線共同溝は両側に設置。今回の工事では、側溝設置や電線共同溝の敷設、路盤から基層までの舗装工事に取り組む。表層部の舗装や、歩車道分離ブロックの設置などは別工事として22年度以降に発注することになる。道路や電線共同溝などの設計は三陽技術コンサルタンツ(前橋市)が作業した。
築造区間における用地買収はおおむね完了。今回発注する工事の進捗状況にもよるが、22年度も継続工事の発注が見込まれる。北側から挟み込むように築造工事の進捗を図る案があがっている。並行して拡幅区間の用地交渉に取り組む。
全体の事業費を約15億円とする。17年に事業着手し、29年度の完了を目指す。同バイパスは世界遺産の田島弥平旧宅や島村渡船へのアクセス道路にも位置付けられる。通行性・安全性の改善とともに、地域振興の分野でも事業効果が期待される。