東日本建設業保証富山支店は、12月の発注者別前払金保証取扱高をまとめた。
それによると、請負金額は104億3800万円で、前年度同月比64・3%増となった。新規の目立った保証はなかったものの、北陸地方整備局とネクスコ中日本で、継続分の大型保証があったことを受け、請負金額は2カ月連続の大幅な増加を示した。
発注者別の請負金額を見ると、国は同397・7%の大幅増。このうち、北陸地方整備局では、「利賀トンネル(河床進入)工事」における今年度継続分(15億円)の大型保証があり、17億円のアップとなった。
独立行政法人等は、ネクスコ中日本において大型工事の今年度継続分の保証があり、同5326・3%増と、こちらも顕著な増加を示した。大型保証の内訳は、東海北陸自動車道の上見橋(上・下部工)工事(今年度保証額12億円)と上原橋(上・下部工)工事(同26億円)。
県は、同37・4%の減。県土木部で3億円増えたものの、県その他機関で、昨年同期に「富山東高等学校第一体育館改築工事」の大型保証があった反動から11億円の減となり、全体としては9億7200万円のダウンとなった。
市町村は件数が増えたが、同0・3%の微増に留まった。富山市と小矢部市で1億円増えたが、射水市では3億円減少した。
一方、4月から12月の累計請負金額は、同10・2%増の1222億1700万円。過去5カ年の推移は件数が最下位、請負金額がトップとなっている。
主な内訳を見ると、増加は北陸地方整備局64億円、ネクスコ中日本37億円、黒部市28億円、氷見市20億円、滑川中新川地区広域情報事務組合17億円、滑川市12億円、県その他11億円、富山大学10億円、県立大学7億円、南砺市6億円など。
減少は富山市38億円、鉄道・運輸機構と県農林水産部が各17億円、ネクスコ東日本と射水市が各9億円、県土木部と日本下水道事業団が各7億円、入善町5億円など。北陸地方整備局を筆頭に、ネクスコ中日本や黒部市、氷見市などのアップが、全体の底上げに寄与している状況。
市町村別の前払金保証取扱高累計は、富山市が138億円余でトップ。氷見市45億円余、黒部市38億円余、射水市約35億円、高岡市28億円余、滑川市21億円余で続いている。
工事場所別の前払金保証取扱高累計では、氷見市と滑川市、南砺市、黒部市、小矢部市、射水市、立山町などで増加。朝日町、富山市、魚津市などで減少。土木事務所管内別を見ると、富山土木以外はいずれもアップしている。
累計の中間前払金保証取扱件数は、県土木部が17件で最多。県農林水産部12件、富山市11件で続いた。