新たな県総合体育館の基本構想策定に向け11日、鹿児島市のホテル自治会館で第7回検討委員会が開かれた。建設候補地の本港区エリアで施設の平面配置(案)が示され了承。ドルフィンポート跡地では南側に寄せて景観・眺望に配慮して、メインとサブのアリーナ等を一体的に配置。施設は4階建てで、高さは25〜30m程度を想定している。なお、住吉町15番街区は駐車場として活用する。
施設配置(案)をみると、本体を分散配置すると建設・維持管理コストの増加に加え、利便性の低下が想定されるため、ドルフィンポート跡地(3万855u)にメインとサブのアリーナ、武道場、弓道場(近立12人立、遠的6人立)を一体的に整備。
北側には多目的広場(臨時駐車場)を配置して、イベント時の活用やコンサート等の臨時駐車場として使用する。
また、同広場は体育館の付帯施設整備の必要性が生じた際の増築余地、本港区エリアにふさわしい追加機能の整備候補地とすることや大規模イベント時の滞留スペースとしても活用できる。
住吉町15番街区(2万4800u)は、駐車場で一般約500台とバス約50台分を確保するほか、バスの回転場とする。
施設のレイアウトで1階はメイン(81×46m)とサブ(46×34m)のアリーナ、トレーニング室、事務室、会議室などで、2階は武道場、アリーナの観客席、桜島側からのアプローチデッキ、3階は武道場の観客席とメインアリーナのVIP席、展望デッキ、4階は近的と遠的の弓道場等を予定。
次回は、PFIなど今後検討される整備・運営手法の整理や供用開始までの大まかなスケジュール、施設整備費、維持管理費および収入を試算する。
委員からは「多目的広場はぜひ残し、景観と眺望を確保してほしい」「メインとサブのアリーナ部分は余裕あるスペースの確保を」「今後、この案をベースに鹿児島市、関係団体と協議して内容を詰めてほしい」−などの意見が出た。
■サッカー等スタジアム候補地
住吉の余地残る
県営駐車場を立体化
鹿児島市が検討しているサッカー等スタジアムの計画で、候補地となっている本港区エリアの3カ所のうち2カ所が消えて、浜町バス車庫だけとなるが、住吉町15番街区については、2019年6月県議会定例会で表明した、候補地として鹿児島市からの意向があれば前向きに検討することが可能なことを確認。本港区エリアでの整備できる余地を残した。
整備地となった場合の不足する駐車場については、県営駐車場の立体駐車場化等による機能代替を検討することも分かった。