大阪府は、2022年度当初予算編成で、各部局からの要求を踏まえた財務課長内示額を公表した。内示額の総額は2兆5381億円で要求額と比べると0・4%減、21年度当初予算と比べると10・4%減となった。このうち、建設事業は1733億円とし、要求額からは0・4%減となったものの、21年度当初予算と比べると4%増となる。今後、各部局からの復活要求などを通じ、最終の予算額を段階的に検討する。
主な部局の政策的経費の査定額を見ると、教育庁は1446億4519万円(要求額は1466億9538万円、以下同)で20億5018万円減額、大阪府警察は132億3265万円(133億0400万円)で7134万円減額、環境農林水産部は122億9421万円(123億5508万円)で6086万円減額となった。一方、都市整備部の1066億9654万円、建築部の49億4837万円、大阪港湾局の34億3848万円は要求額通りだった。
教育庁では、知的障がい支援学校の新校整備事業費のうち、学校整備調査検討費の基本計画策定委託費で1003万円を減額、さらに学校整備調査検討費770万円は盛り込まれなかった。基本計画策定委託費では大阪市の過密化地域対策にかかる基本計画は実施を認め、中・南河内地域の新校整備では本年度の児童生徒数の減少を踏まえ、今後の推移などを見極めつつ改めて議論する。老朽化対策はファシリティマネジメントの範囲内で対応。学校整備調査検討費では新校整備による児童生徒の異動などを踏まえて改めて議論する。
府立高校学校老朽化対策費では、大規模改造事業費(内部改修)で1億7609万円を減額。経費の精査を行い、天井ボードなどの改修は22年度の法定点検を踏まえ、優先順位を付けた上で実施。同じく寝屋川高校改築事業費で1857万円を減額。経費の精査を行い、本年度に実施する基本構想を踏まえて、全体事業費、スケジュールなどについて改めて議論する。
府立高校福祉対策整備費では6873万円を減額。事業の平準化のため、22年度の予算計上を一部見送る。2校で昇降機新設、1校でバリアフリー化を図る工事・設計を予定していた。
市立高校一元化関連事業費(学校建設費)のうち、学校施設設備緊急改修事業費541万円、学校老朽化対策費498万円、学習環境改善事業費6331万円、福祉対策整備費3140万円をそれぞれ計上しない。23年度以降に改めて議論する。学習環境改善事業費は旧市立高校の移管後、工事の必要性について検討した上で改めて議論する。
提供:建通新聞社