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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/01/06

【群馬】館林市は江川橋の橋梁架け替え



館林市は、木戸町と日向町を結ぶ江川橋の架け替え事業で架設位置などの協議を国と進めている。市内部での考えはおおむねまとまっており、河川管理者の国土交通省渡良瀬川河川事務所を窓口に協議中。現在は、関東地方整備局からの最終決定を待っている状況。新橋の橋長は77m。架設位置は、森の木排水機場の北側で、既存橋梁から南へ300mほどの位置を想定。2022年度は用地買収の準備を進め、最短で24年度の工事発注を見込む。
新橋の構造は鋼2径間連続鈑桁橋、橋台は逆T式、橋脚は壁式を想定。橋台・橋脚ともに基礎は場所打ち杭を採用する見込み。既存橋梁は、車のすれ違いが困難なことから、十分な幅員を確保する。新橋の取り付け道路は主要地方道足利館林線から西へ進み、新橋を経て多々良川の左岸側を通る市道までの約700mとなる見通し。旧橋付近の市道2級6号線では拡幅工事を行う。
これまでの検討を基にした詳細設計を橋梁コンサルタント(東京都中央区)が22年3月末までの履行期限で進行中。落札金額は6100万円で、橋梁本体に加えて取り付け道路約700mや各交差点、箱型管渠、護岸40mの詳細設計も合わせて作成することとなる。基本設計についても同社が担当した。
市が定めた第6次総合計画の実施計画には、22年度と23年度で用地買収と補償調査の実施が盛り込まれている。2年間の事業費は合わせて7900万円。用地買収などの進捗にも左右されるが、最短で24年度の工事発注となる。
1939年に竣工した江川橋は木戸町と日向町を結び、一級河川多々良川をまたぐ。赤城神社(木戸町522)の南側を通る市道2級6号線の橋梁で橋長12・1m、有効幅員3・2m規模。単径間で、上部工の型式は不明。堤外地に立地しており、堤防の切り欠き部を取り付け道路が通るため水防上の課題となっているほか、橋梁本体も老朽化が著しいために架け替えを実施することとなった。
2020年度を初年度とする国土強靱化地域計画でも、治水施設の老朽化対策として同橋の架け替え計画が盛り込まれており、早期の架け替えが望まれている。
新橋の供用開始後、安全を確保するために既存の橋は解体する方向で検討を進めている。現在も地元住民が使用していることから、今後慎重に方針を決定する。