建築士人材を継続的かつ安定的に確保するため、建築士法の一部を改正する法律が施行され、工業高校卒の実務経験のない学生も受験できるようになった2級建築士試験で、2021年度に総合資格学院新潟校で学んだ、新潟大学工学部工学科建築学プログラム3年生の山崎真梨さんが合格した。
20年度から新しい建築士試験制度が始まり、受験要件が緩和された。2級建築士は工業高校卒業後、実務経験なしでも受験が可能となったほか、免許登録要件である実務経験年数が1年短縮され2年以上となった。また、取得後は実務経験なしで1級建築士受験が可能となっている。
全国最終合格率23・6%の難関を一発合格した、山崎さんは岐阜県出身で岐阜工業高等専門学校時代は、デンマークの都市計画を学び、新潟の古町花街の研究に携わりたいとの思いから新潟大学に編入。将来は東海地方のハウスメーカーに就くという夢を描き、まずはファーストキャリアを手にした。
合格発表までは自信がなく、すごく落ち込んでいたそうで「製図のプランニングや、外観が苦手なのでダメだと思っていたがホッとした。4月から半年間学んだことがムダにならず、人生の中で1番頑張った」と誇らしげに話す一方で、「学習で日曜日がつぶれてしまい、学生生活との両立に葛藤する日もあった」と振り返る。「周りの人たちが喜んでくれたのがうれしかった」。新潟校の資格指導主任は「合格発表の時は普段の声よりも喜んでいた。資格を取得し新潟大学のパイオニアとして、後輩にも続いてほしい」とメッセージ。
次のステップとなる1級建築士については、「(2級は)実務ではまだ使えないが、就職したら勉強を始めたい。今はさまざまな暮らし方があり、何年経っても愛着が持てる家をお客様に寄り添いながら造りたい。間取りを聞き出す力や、人の話しから潜在的なニーズを身に着ける力をつけたい」と前を見据える。「友人の家や、大好きな自分の実家を造ってみたい」と目を輝かせながら、新たな一歩を踏み出した。
総合資格学院新潟校では12月2日に合格発表された、新潟校の初受験合格率70・4%(27人中19人)。22年度1級・2級建築士の受験者向けに早期学習講座などを順次開講し、無料体験入学、講座説明も随時行っている。
受講申込・問合せについては、新潟校(新潟市中央区女池6−5−27)まで。