徳島県企業局は、2026年度までを計画期間とする『企業局経営計画』の改定に向けて原案をまとめた。新規で日野谷発電所大規模改修に合わせた長寿命化・強靱(きょうじん)化対策の実施と出力の増強、また工業用水道管路の耐震化(第2次管路更新計画)の拡充を盛り込むとともに、市町村と協働した小水力発電の導入支援を行う。
現在の計画期間(17〜26年度)の中間年である本年度に計画を見直す。新たな視点として「グリーントランスフォーメーション(GX)の推進」「デジタルトランスフォーメーション(DX)の実装」を加える。
電気事業、工業用水道事業、土地造成事業、駐車場事業の4事業を合わせた長期収支計画を見ると、資本的収支(支出・税込み)の改良費は▽21年度15億6587万円▽22年度12億1964万円▽23年度8億9502万円▽24年度12億4534万円▽25年度15億3447万円▽26年度18億3131万円―を見込んでいる。
電気事業の対象となる水力発電所は坂州(那賀町)、日野谷(那賀町)、川口(那賀町)、勝浦(勝浦町)、太陽光発電所はマリンピア沖洲(徳島市)、和田島(小松島市)。日野谷発電所大規模改修、市町村協働の小水力発電所導入支援、地域自然エネルギーの先進事例に基づく導入可能性調査、川口ダム湖畔活性化構想の推進、日野谷・川口発電所の設備の長寿命化・強靱化対策の推進、発電所Wi―Fi環境整備と遠隔地からWebカメラによる映像監視化、ドローン活用(水中含む)などに取り組む。
工業用水道事業は吉野川北岸、阿南の2施設で実施する。管路漏水検知システム整備、管路のダブルルート化、管路被災・取水口塩水化時の代替水源確保、耐震化と設備の老朽化対策、Wi―Fi環境整備と遠隔地からWebカメラによる映像監視化を推進する。
土地造成事業では、三好・美馬・鴨島中央・土成・辰巳・西長峰の工業団地を経営する。オーダーメイド型での誘致を促進する。
駐車場事業は、藍場町地下・松茂駐車場について工事・維持管理のさらなる効率化を図る。
提供:建通新聞社