静岡市駿河区の大谷小鹿地区、宮川・水上土地区画整理事業が加速する。市は、都市計画決定へ向け計画案の縦覧に入った。一方、準備組合(岩崎義郎会長)は、業務代行予定者選定へ20日に公募公告、2022年1月31日まで申し込みを受け付けている。組合は、12月23日に総会を開き、公募手続きや今後のスケジュールなどを説明した。
業務代行予定者公募は、1月21日まで質問書を受け付けており、同月26日に回答。31日に締め切り、2月4日までに参加審査結果を通知する。2月8〜16日まで提案書などの提出を求め、2月中に提案審査を実施、3月に決定する。
応募条件は、単体または複数企業で構成するグループで、応募者の構成員のいずれかが土木一式工事に係る特定建設業許可業者。5年以上の営業年数を有し、資本金1億円以上で、経審総合評点1000点以上、10年以降に宅地造成で整地、道路工、排水工の全てを含んだ土木工事の実績を有することを求めている。
対象エリアは、東側は都市計画道路3・4・23下大谷線、南側は市道大谷改良区9号線、大谷改良区42号線、大谷改良区43号線、西側は市道富士見台高松線に隣接している。敷地面積約47・1fが対象で、19年度に開通した東名高速道路日本平久能山スマートインターチェンジの周辺地区。
都市計画案では、エリア内の幹線道路として3・5・121片山宮川線(大谷川放水路沿いに新設・幅員14b)、同3・2・5号広野大谷線(インターへのアクセス道で拡幅改良・幅員30b)。区画道路は、幅員8bを標準とし、他幅員12b、6b。公園1カ所(施工面積は3%、避難地とする)と調整池を想定。
事業スケジュールは、2月から4月にかけて市街化区域への編入、都市計画決定、組合事業認可を目指しており、5月ごろに本組合の設立となりそうだ。約2年間で換地設計を行い、24年度中に仮換地指定の後、工事に着手する。
事業施行期間は、22年4月から37年3月を予定、概算事業費は約129億円を見込む。地権者数は327人(21年7月現在)。想定用途地域は、交流施設エリア(約25f)は商・工業系、居住エリア(約3・5f)、農業エリア(永続農業エリア約2f、当面農業エリア約4f)が住宅系用途。
テーマごとに、エンターテインメントパーク(近未来型ゲームやデジタルアートのアミューズメント施設やMICEの誘致)、スポーツパーク(総合型スポーツの拠点づくり)、アグリパーク(食と農業をテーマとしたレストラン、カフェ、工場など)、ファクトリーパーク(ものづくり体験施設などを誘致)の4ゾーンを想定。市の新たな玄関口となる拠点づくりを目指す。将来的な商業ゾーンの上限は、幹線道路沿線8000平方b、その他5000平方b。
事業計画作成や想定換地計画は昭和静岡支社(静岡市葵区)が担当した。
提供:建通新聞社
(2021/12/27)
建通新聞社 静岡支社