日本工業経済新聞社(群馬)
2021/12/21
【群馬】前橋市が六供温水プールを解体へ
前橋市は水質浄化センターの更新事業に伴って、隣接する六供温水プールの解体に取り組む。2024年度末までに解体を終えるスケジュールとなっていることから、22年度にもアスベスト調査などに着手する見通し。プールはRC造2階建て、延べ床面積3285・73u。施設内にある六供コミュニティクラブは移転など今後の方針について検討を行っている。クラブを運営する自治会は代替施設の整備を市へ要望している。
六供温水プール(六供町1068)は1990年度に建築した施設。RC造2階建て、延べ床面積3285・73uの規模となっている。メインは25mプールで深さ1・1m〜1・2m、幅7m。また、1周108m、幅5m、深さ1mの流水プールや、幅2・3m、高さ4・8m、長さ72mの渓流プールを備える。チューブ状のウォータースライダーは49mと58mの2コース。深さ30pのちびっこプールおよび滑り台も整備されている。プール槽はいずれもステンレスで、塗装が施されている。このほか、室温40度程度を保つ採暖室や談話室、見学ギャラリー、売店などを備える。コロナ禍以前は年間10万人が利用する人気施設だった。
隣接する水質浄化センター(六供町1331)は、老朽化を理由に更新を決定。更新工事を行う用地を確保する必要があることなどから、プールの解体が決まった。
施設内には、六供町自治会が運営する六供コミュニティクラブも入居。自治会側は市へ代替施設の整備を求めている。同自治会事務局もプール内に設置されているため、施設整備が急がれる。具体的な整備方針は明らかにしていないが、現在も両者で調整が続いているという。
浄化センター更新の基本構想では、25年度に管理棟などを整備する第1期工事が盛り込まれている。管理棟はプール跡地へ建設するため、24年度末までに解体を終えることになる。
予算はスポーツ課が確保し、工事などは水道局下水道施設課が担う。各業務・工事の発注方法は今後の検討事項。更新事業は、22年度にPPP/PFIの導入可能性調査を実施する。
解体に向けて、アスベスト調査、解体設計、施工と段階的に進めていくことになりそう。示されたスケジュールから、22年度にもアスベスト調査に着手する必要がある。また、コミュニティクラブの代替施設は解体着手前の設置が求められる。
なお、下水道事業における22〜25年度財政計画では、浄化センター更新におけるプール解体2億円と六供コミュニティクラブ設計・移転・新築4億円を掲げている。