日本工業経済新聞社(群馬)
2021/12/16
【群馬】川場小校舎南側に校舎増設 小中一貫校開校へ 基本・詳細設計を22年度に
川場村は小中一貫校の開校に向け、2022年度に校舎増築のための基本設計および詳細設計に着手する見込みを示した。川場小学校(谷地2402)と川場中学校(谷地2494)の統合により新たに誕生する小中一貫校は、現在の川場小で25年の開校を予定しており、年度内に全体スケジュールの作成を完了させるとともに、小学校施設の長寿命化含めた改修内容についても作成する。
川場村は児童の減少に対応するため、小規模で効率的な教育体制の確立を目指しており、川場小と川場中の2校を統合し小中一貫型の義務教育校へ切り替える計画を進めている。22年度から併設型の一貫教育を開始、制度を整えたうえで25年4月から現在の川場小で一貫校の開校を目指している。校舎施設の増築や小学校の改修などを行う方針で、小中一貫校施設等の基本構想と全体スケジュールの作成業務を近く委託する。
川場小は1986年に開校したRC造3階建て、建築面積1364uの校舎とS造平屋、建築面積1219uの屋内運動場のほか給食室や食堂などが配置されている。一方の川場中は、80年に開校したRC造3階建て、建築面積3366uの校舎と、S造平屋、建築面積1037uの屋内運動場などからなる施設。
現在の計画では、職員室および5、6、7年生の教室部分を新校舎として現校舎南側に増築する予定。校舎の規模はW造平屋で建築面積1148uを見込んでいる。また、基礎部分をRC造とし、倉庫や書庫を内部に設ける方針。増築工事に係わる基本設計および詳細設計は2022年度に指名競争入札で発注する予定で、23年度に校庭の造成工事、24年度に増築部分の校舎新築工事および既存校舎の一部改修工事に着手する見通し。
なお、小学校南側にある役場庁舎の移転に伴い、23年度に庁舎を解体し校庭を広げるスケジュールだが、役場庁舎の建設工事の進捗によっては、校舎増築に先行着手する可能性もある。
川場小校舎の改修は、教室の間仕切り設置や老朽化したトイレ配管の改修などを行う見込み。12月補正予算で小学校長寿命化計画等策定業務の委託料357万2000円を確保しており、近く業者を選定。年度内に校舎施設内で修繕が必要な箇所を判断していく。順調に進めば22年度から実施設計や工事に着手する。
25年に開校した後、空き施設となる川場中の利活用方法については未定としている。校舎が耐震基準を満たしていることなどから、大きな改修は不要との見解が示されており、地域からは産学官が活用できる施設を開設したいなどの声が上がっている。