県南部土木事務所は、栗東市を流れる葉山川及び草津市を流れる伊佐々川の3樋門を対象に修繕工事を計画、工事については予算の関係から、23年以降を見込んでおり、出水期を避けての工事着手を予定している。
同事業は、河川管理施設の樋門及び可動堰等が建設から数十年が経ち、急速に老朽化する時期を迎えていることから、今後の台風やゲリラ豪雨などの洪水対策に向け、施設を正常に稼働させるため、長寿命化を含めた整備を実施するもの。
工事の対象となるのは、栗東市上鈎地先を流れる一級河川葉山川に設置されている葉山川樋門と栗東市岡地先を流れる一級河川伊佐々川の伊佐々川岡樋門、草津市内に設置されている伊佐々川樋門の3ヵ所。計画では、▽葉山川樋門については、扉体の鋼製部の塗装、扉体の塗装やグリス、電動スピンドル式開閉装置の整備など、状態によっては更新を行う可能性もあるとしており、その他、付属設備としてソーラーパネルの修繕及び更新、除塵設備の更新を実施する。▽伊佐々川岡樋門については、扉体の鋼製部の塗装、扉体の塗装やグリス、除塵設備の更新、手動ラック式開閉装置の整備及び更新の実施。▽伊佐々川樋門については、扉体の鋼製部の塗装、扉体の塗装やグリス、除塵設備の更新、手動ラック式開閉装置の整備及び更新を実施する。
なお、この実施設計は、浜エンジニアリング(長浜市)が担当している。
施設の概要として、▽葉山川樋門は、86年に設置された鋼製ローラーゲート、幅2・6b、高さ1・86bの電動スピンドル式、96年に改築されている。▽伊佐々川岡樋門は、05年(平成17年)に設置された鋼製のスライドゲート、幅約6b、高さ約3bの手動ラック式。▽伊佐々川樋門は、05年(平成17年)に設置された鋼製スライドゲート、幅0・6b、高さ0・55bの手動ラック式。
県では、国が定めた「河川用ゲート・河川ポンプ設備点検・整備・更新検討マニュアル(案)」および「電気通信施設維持管理計画指針(案)」に示される整備・取替・更新の実施方針策定手法に準じて、16年度に「樋門・堰等の河川管理施設の長寿命化計画」を策定。南部土木事務所では、管内の樋門・堰等の診断結果等を基に、18年より19施設を対象に長寿命化を図る修繕工事に取り掛かっている。
提供:滋賀産業新聞