日本工業経済新聞社(群馬)
2021/12/15
【群馬】12月補正で178億5900万円を追加計上
県は第3回後期定例会へ上程した公共事業予算案178億5900万円の概要を示した。国補正予算が11月に閣議決定となったことを受け早期に対応が必要な事業に対する予算で、内訳は県土整備部156億円、農政部14億800万円、環境森林部8億5100万円。それぞれ防災・減災対策事業などを計画。国補正予算が成立し内示された後、年明けから準備を進め早期に発注へ移ることが見込まれる。
県土整備部は防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策を含めた国補正予算の早期執行のため予算を編成した。現在進めている事業を加速させる。発注は、国補正の内示後に具体的な箇所を詰め、早期に執行することとなりそう。
堤防かさ上げや河川改修、堆積土除去といった水害対策に27億8000万円、土石流対策や地すべり対策、砂防基礎調査などへ14億円。落石対策や無電柱化、バイパス整備には61億1000万円を充てている。また、ダムなど河川構造物や砂防関係施設、道路施設といった長寿命化に対して33億8000万円、現道拡幅や通学路の安全対策には19億3000万円を計上している。
補正予算の事業ごとの内訳は補助公共事業46億4000万円(補正後総額216億3484万8000円)、交付金事業109億6000万円(同320億3264万4000円)。20年12月補正後の予算と比較すると、補助公共事業は対前年度比115・0%、交付金事業は104・0%で、総額では106・3%となる。
農政部は農村整備費13億400万円、畜産業費1億400万円の計14億800万円。農村整備費は、防災・減災の加速化としてため池で地震、豪雨などの対策や調査を実施。また、農業競争力強化のための基盤整備として農地整備や基幹水利施設の保全対策などを推進する。年明けから準備を進め、早期の発注を目指す方針。
畜産業費は、現在事業を進めている浅間家畜育成牧場の改良事業へ追加。草地改良工事を見込んでおり、22年度へ繰り越しての発注を想定している。
環境森林部は、治山事業を行う森林保全費7億7200万円、林道事業の林政費7900万円という内訳。それぞれ、国補正予算の成立後、年明けに工事発注へ向けた準備を開始する。