建設新聞社
2021/12/14
【東北・宮城】宮城県が県民会館の設計プロポ
宮城県は県民会館の移転に向けた基本・実施設計業務を委託するため、13日付でWTO対象公募型プロポーザルの手続きを開始した。件名は「宮城県民会館・宮城県民間非営利活動プラザ複合施設新築設計業務」。参加資格は単体の一級建築士事務所。
選定スケジュールは、現地見学会を今月23日に行い、参加申込書を2022年1月14日まで受け付ける。評価は2段階で実施し、提案書の提出者5社程度を選定するための第1段階選定結果は2月1日に発表する。提案書は3月14日まで受け付け、同23日にプレゼンとヒアリングによる審査を行い、翌24日に第2段階選定結果として設計候補者を発表する。契約は5月下旬を予定。
県有施設再編の一環で、宮城県民会館を移転するとともに民間非営利活動プラザ(NPOプラザ)との集約・複合化に取り組む。移転先は都市計画道路・元寺小路福室線沿いとなる仙台市宮城野区宮城野2の301の1の一部地内で仙台医療センター跡地の約5・5f。うち提案対象エリアは約5・3f。容積率は300l、建ぺい率は80l。
ここに延べ2万2200平方bで整備を計画。内部はホール部門約8021平方b(ホールは最大2300席)、創造・育成・連携拠点部門約4683平方b、交流・コミュニティ部門約2778平方b、NPO部門約545平方b、管理運営部門約6173平方bを設ける。駐車場は300〜350台ほどを確保。全体事業費は約250億円。なお基本構想時点で構造階数はSRC一部S造地下1階地上5階建てとしていたが、今回の提案によるものとする。
設計工期は24年6月30日。工事は24年度内に施工者選定手続きを行い、25年3月から27年12月までを予定。28年度の開館を目指す。
なお、評価の第1段階は、企業実績と技術者資格および経験を100点満点で評価。内訳は企業実績20点+技術者実績40点+技術者CPD20点+技術者資格20点。実績は過去20年に完了した新築・増築・改築の基本・実施設計で、用途や延べ面積、席数などに応じた係数により採点する。
第2段階も100点満点で評価。5課題に対する技術提案が計75点+コンセプトおよび実施方針10点+理解度および意欲5点+第1段階評価の乗数10点。提案を求めるコンセプトは、基本理念と基本方針を踏まえた施設整備の考え方。また技術課題は@複合化を考慮した建築計画(敷地の有効活用など)A利便性・快適性B大ホールおよびスタジオシアターの機能C持続可能性Dライフサイクルコスト―。
その上で判定委員ごと総合評価点1位が5点、5位が1点(6位以下は0点)で順位付を行い、1位獲得数が最も多い提案者が設計候補者となる。1位獲得数が同じ提案者が複数の場合は、順位点の合計が高い提案者を上位とする。
判定委員会は会長の石井敏東北工業大学教授以下7人。ほかのメンバーは、副会長の志賀野桂一東北文化学園大学特任教授、小林光東北大学大学院工学研究科教授、佐藤寿彦ジー・アイ・ピー代表取締役社長、大久保朝江NPO法人・杜の伝言板ゆるる顧問、鈴木秀人宮城県環境生活部長、佐々木正明宮城県土木部営繕課長。
担当は消費生活・文化課文化振興班。
提供:建設新聞社