日本工業経済新聞社(群馬)
2021/12/10
【群馬】新たな斎場整備の基本計画明らか
太田市と千代田町、大泉町、邑楽町の1市3町は新たな斎場整備に向けた基本計画の素案を明らかにした。延べ床面積や概算事業費などが示されており、2022年度の基本設計に向けて年度内に基本計画をまとめる。1市3町での共同運営を想定すると、火葬炉は9基、RC造平屋(火葬炉機械室2階)で床面積は5050u。概算事業費は約39億2350万円(税別)を見込んでいる。建設地は大泉町外二町斎場およびその隣接地。
現在の太田市斎場は火葬炉が少なく炉数不足が指摘されているほか、今後の火葬需要に対応するために計画。また、大泉町外二町斎場が老朽化しているために建て替えを実施する。
想定スケジュールは基本計画を年度内にまとめ、基本設計を22年度、実施設計は23年度、着工は24年度を目指し、隣接地関連施設解体工事を25年度に着手。建設工事は火葬炉設備工事を含め、25年度内に完成。26年度に外構工事などを行い、同事業は完了する。なお、基本計画策定は火葬研(東京都千代田区)が担当している。
概算事業費の試算は一市三町共同で行う場合、敷地面積は1万8000u。建物建設費27億7750万円、火葬炉設備工事5億5000万円、外構工事費1億5000万円、什器・備品9600万円、設計費・監理費等3億5000万円の内訳。
施設計画の基本方針では、炉前ホールを一体化させた1基1炉前ホールとし、ユニット化を採用。将来の火葬需要や葬送の多様化へ対応する施設とし、自然光を取り入れるなど、落ち着きとやすらぎを感じられる施設となる。ユニバーサルデザインの採用や周辺環境に配慮した施設とするほか、維持管理がしやすいコンパクトな施設配置を目指す。
事業手法はDBO方式やPFI方式などの一括発注方式は行わず、従来の分離発注方式で行う。火葬炉工事や基本設計、実施設計、建設工事はそれぞれ別々に選定する。発注者の意向へ柔軟に対応するほか、工事は分離発注により、地元企業も参加できることが狙いとなっている。
なお、10月1日には太田市と千代田町、大泉町、邑楽町の1市3町が(仮称)太田市外三町広域斎場整備運営事業の基本的事項に関する協議書を締結しており、太田市外三町広域清掃組合により実施することなどを定めている。