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建設経済新聞社
2021/12/10

【京都】山城地域の発展等で議会答弁 城陽の物流拠点、大山崎のATV構想など推進

 京都府の西脇隆俊知事は、9日の11月議会の一般質問(2日目)で、山城地域の発展と道路整備について答えた。
 西脇知事は、「新名神高速道路の全線開通や大阪・関西万博の開催がもたらす波及効果をしっかりと捉え、京都の未来づくりにつなげていくことは、府政を推進していく上で極めて重要な課題。これまで京都府では府域の均衡ある発展に向けて、成長・交流の基盤となるインフラ整備を進め、多彩な先端技術を有する企業群などを生かした京都産業の成長・発展につなげるとともに、お茶の京都や竹の里・乙訓などのもう一つの京都の取組を推進するなど、地域の特性や資源を生かした地域づくりを進めてきた。新名神高速道路の全線開通などが間近に迫るつつある中で、国家プロジェクトの効果を府全域に行き渡らせ、更に地域の新たな価値を創出し、その魅力を高めて、地域の活力の向上を図っていかなければならない」「山城地域についてはこれまで山城地域振興計画の下、学研地域などエリア特性に応じた地域づくりを推進するとともに、AI・IoTを生かした次世代産業の創出や観光農業など地域の未来を支える産業の振興などに取り組んできた。そうした中で新名神高速道路の全線開通効果をはじめ、万博で見込まれる世界の英知の結集や豊かな日本文化の発信、国内外からの投資拡大といった効果を山城地域の発展につなげていくためには、これまで以上に取組のレベルを上げていく必要がある。具体的には国土交通省から候補地の一つとして選ばれた城陽エリアにおける高度な物流拠点づくり、食関連の研究機関や企業の集積による新たな食産業エリアの創出、世界にも類を見ないオープンイノベーションの拠点となるアート&テクノロジー・ヴィレッジの整備など、府域への波及効果にも期待できるプロジェクトを推進していきたい」「宇治田原山手線、宇治木屋線の整備状況と完成見込みについて、宇治田原町内の国道307号は災害時の脆弱性を有するだけではなく、平常時にも著しい渋滞が発生し、沿線企業からの交通の円滑化を強く求められている。国道307号のバイパスとして機能する宇治田原山手線は、東西の通過交通の円滑化を図るとともに、災害時のリダンダンシー機能確保を目的として、供用済みの宇治木屋線南バイパスから宇治田原町役場までの1・4q区間において、町事業と一体となった整備を進めており、全ての用地買収が完了し、橋梁等の工事を計画的に実施している。和束町と新名神高速道路宇治田原インターチェンジを直結する宇治木屋線は、宇治田原町側から進めている犬打峠のトンネル掘削が順調に進捗しているほか、和束町側からもアプローチ部の整備が進み、年内にもトンネル入口部の工事に着手できる予定。宇治田原山手線及び宇治木屋線は新名神高速道路のアクセス道路として、またリダンダンシー確保も含めた強靭な道路ネットワークとして重要な役割を担うことから、新名神高速道路の開通に合わせて供用できるよう、引き続き1日も早い工事の完成を目指していく」などと述べた。