県県土整備部は、将来を担う若者の入職・定着および人材の確保や、生産性の向上に向けた取り組みを進めている。生産性の向上に向けて「ICT活用工事」を導入し、将来の担い手確保に関しては「週休2日制適用工事」を試行。ICT活用工事は、2020年度にICT土工17件、21年度には9月末時点で同9件を実施している。また10月からは、ICT地盤改良工(固結工(スラリー撹拌工))、ICT法面工(吹付法枠工)およびICT舗装工(修繕工)を導入した。
ICT活用工事は、契約後、受注者希望型で実施。小規模施工の積算対応や見積もりの活用について周知を図ることで、取り組みやすい環境を整備する。
週休2日制適用工事については、15年度から発注者指定型により試行。21年度は、発注者指定型の発注目標件数を20年度の600件から、対象工事のおおむね75%にあたる約900件に増加し、普及促進を図っている。
建設業は、高齢化による技能労働者の大量離職が見込まれ、将来を担う若者の入職・定着を促し、人材を確保することが重要な課題となっている。また、労働力人口が減少する中で、人材確保だけでなく、生産性向上の推進も不可欠な状況にある。
このため、社会保険の加入促進や週休2日制の実現など、処遇改善を中心に担い手の育成・確保を図るとともに、ICT(情報通信技術)活用による建設現場の生産性向上への取り組みを進めている。