県土整備部は7日、国経済対策の受け皿となる183億円規模の補正予算案をまとめ、県議会各会派に説明した。開会中の11月定例県議会に9日、追加提案する。
一般公共事業は175億円で、内訳は▼道路118億6200万円▼河川25億円▼海岸1億2600万円▼ダム8200万円▼砂防25億7500万円▼港湾1億4700万円▼治山1億円―。また、一般直轄事業は事業規模36億円あまりを想定し、北条道路改良や米子と千代水の電線共同溝、千代川などの改修、皆生海岸、大山砂防、鳥取港などの負担金7億6600万円を追加する。
県事業の主なものは、地域高規格道路に43億8900万円。岩美道路は27億円を見込み、日野谷改良や東浜工区の山切りをはじめ、先月貫通した牧谷トンネルは舗装工や照明設備など仕上げ工事に入る。倉吉関金道路には12億円を充て、福山IC付近の市道横断橋梁の下部工などを促進。北条JCTは2億4900万円で地盤改良や橋梁下部工、江府道路は1億9000万円で久連トンネルの残土処分地を造成し、掘削土を運搬する。
このほか通学路安全対策は2億8500万円を補正し、県道米子環状線(米子市陰田町)など25カ所に歩道や車両用防護柵を設置する。
河川は塩見川改修などに10億7600万円。樹木伐採・河道掘削は八東川(八頭町万代寺)など26カ所に3億2400万円を投入する。
砂防は寺谷川(八頭町岩渕)と上日下部谷川(同町日下部)にそれぞれ8000万円、ショウブ谷川(江府町洲河崎)に8800万円、佐陀川(伯耆町丸山)に1億7000万円など堰堤工を促進。併せて長寿命化計画では、県下砂防施設の点検に2億9100万円を予算化し、各事務所が委託業務を発注する。また、急傾斜地対策は浜村B・C地区(鳥取市)、大江A地区(八頭町)などに6億7700万円を追加する。
港湾では石脇港の離岸堤改良に9000万円、鳥取港の第2防波堤延伸設計に5000万円などを盛り込んだ。
ゼロ国債に15億円
県土整備部は翌年度予算を先食いするゼロ国債(債務負担行為)に15億円を要望した。橋梁補修設計など道路メンテナンス事業を中心に、岩美道路、三谷地区(日野町)治山事業の前倒しを検討。国補正予算が配分されしだい、年度末までに執行する。
日刊建設工業新聞