名古屋市観光文化交流局は12月6日、「市民会館の改築に向けた考え方」を市会経済水道委員会に示した。改築にあたって、市民会館街区と古沢公園街区を一体開発する方針に修正。両街区の間にある道路(東古渡古沢町線の一部)は、廃止を視野に入れて庁内調整を進めていく考えを示した。今後は、2021年度内に「新たな劇場の基本構想」を策定、22年度は基本計画をまとめる。地区のまちづくりを所管する住宅都市局も、22年度に地区整備計画を策定する計画だ。改築に向けた事業者公募は最短で23年度に実施するスケジュールが想定される。
整備地は市民会館街区と隣接する古沢公園街区の計約2万平方b。施設には、第1ホール(聴くホール)と、第2ホール(観る・魅せるホール)、第3ホール(体感するホール)の3ホールを設ける。ホール以外は、リハーサル施設、練習室、フリースペース、カフェ、公園などの施設を盛り込む考えだ。
第1ホールは2000〜2200席(プロセニアム形式)。軽音楽、クラシックなどで利用。第2ホールは1300〜1500席(プロセニアム形式)。邦舞、洋舞などの利用を予定する。第3ホールが新たな目玉施設で、席数は800〜900席(平土間形式)。演劇などでの利用を計画する。
これまでは、古沢公園街区に中ホールを先行整備させる整備手法を想定していたが、使いやすいホールを目指すため両街区を一体開発する方針に改めた。両街区の間にある東古渡古沢町線の一部について、「観光文化交流局としては、同道路について廃道を視野に入れて調整を進めたい」と説明。緑政土木局や住宅都市局と協議していく考えを示した。
既存の市民会館の規模は鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上6階建て延べ2万8245平方b。フォレストホール(大ホール)とビレッジホール(中ホール)、リハーサル室などを備える。所在地は中区金山1ノ5ノ1。
提供:建通新聞社