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建通新聞社四国
2021/12/03

【香川】県 新総合計画実現へ 22年度予算編成方針

 香川県は2022年度予算編成方針をまとめた。10月にスタートした新たな総合計画『みんなでつくるせとうち田園都市・香川』の基本目標の実現に向け、デジタルの推進やグリーン社会などの社会変革への対応≠ノ力点を置き、「安全と安心を築く香川」「新しい流れをつくる香川」「誰もが輝く香川」の三つを基本方針として人口減少対策や地域経済活動の活性化を総合的に推進し、県民の生活を豊かにする施策に重点的に予算配分する。建設関係の予算要求枠は普通建設事業費(公共)や国直轄事業負担金、普通建設事業費(補助)は22年度の国認証見込み額範囲内、普通建設事業費(単独)は21年度当初予算額と同額に設定した。
 県の財政は、社会保障関係経費が増え、財政対策用基金が減少するとともに、今後も新型コロナウイルス感染症の影響で税収が減り支出が増えるなど厳しいことが見込まれている。21年度から25年度までを期間とする「新たな財政運営指針」の推計では、対策を講じない場合は今後4年間で874億円の財源不足が見込まれると試算。改めて事業の見直しやスクラップ・アンド・ビルドの徹底、業務プロセスの見直し、デジタル化の推進による事務の効率化を積極的に進め、新規事業に必要な財源を確保する必要があると分析している。
 こうした状況を踏まえて引き続き財政健全化に取り組むとともに、新たな総合計画に掲げている▽災害に強い香川▽子育て県かがわ▽健康長寿の香川▽安心できる医療・介護体制▽高齢者や障害者が地域で安心して暮らせる社会▽安心につながる社会資本▽交通事故・災害のない安全安心の香川▽定住人口を拡大▽戦略的な産業振興▽雇用対策を推進▽交流人口の回復・拡大▽農林水産業の持続的発展▽女性が輝く香川▽人と自然が共生する香川―などの重点施策を積極的に推進する。
 歳入では、県有未利用地の売却、広告事業の活用などあらゆる方策を講じるとともに、クラウドファンディングなどの新たな資金調達手段を検討する。
提供:建通新聞社