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滋賀産業新聞
2021/12/03

【滋賀】湖南市 田代ヶ池団地の長寿命化

 湖南市は、老朽化が著しい市営住宅田代ヶ池団地の長寿命化整備について、来年度当初予算案には事業費を計上せず、工事着手時期や内容確定を行うための協議を新年度から本格的に行う考えをまとめた。
 このことから、来年度は本格協議の年として上記以外に該当する国・県の交付金プログラム調査などを進めていく見通し。厳しい市財政状況から、負担軽減を念頭に事業費確保を行う考えだ。
 なお、想定している主な長寿命化整備内容は、▽シート防水の交換等を行う屋上防水工事▽ひび割れ補修等の外壁改修工事▽共有部・埋設部等のガス管更新▽給水管等の更新を行う給排水管共用部分更新▽床下地を整備する段差解消工事▽手すり・スロープ等の設置工事(2棟合わせて1億2924万円程度の工事費が必要と試算)など。
 同団地は、岩根499番地131の敷地内に、中層耐火4階建、延約840平方bのC1棟(16戸)、同じく中層耐火4階建、延約437平方bのC2棟(8戸)の計2棟があり、どちらも昭和50年建設で老朽化が著しいことから過年度に耐震診断を実施。当初、診断結果で調査結果が基準値を満たなかった場合、ただちに耐震補強案作成へと進め次年度以降に整備予算を確保していく考えであったが、整備手法を模索する中で、採算性・整備コスト・構造上の問題―などから補強を断念。診断結果も長寿命化整備で対応できる数値であったことから手法を決定し、内容検討へと進めていた。
 耐震診断調査は日匠設計(湖南市)が担当。
 市営住宅の現況を見ると、▽市営住宅の約7割が旧石部町地域で供給▽昭和40〜50年代に建設された準耐火2階建住宅は、耐用年数の半分を経過している▽60平方b以上のファミリー向けの住戸が半数以上を占めており、30平方b未満の住戸は供給されておらず、単身者などの小規模世帯向け住戸が少なくなっている。

提供:滋賀産業新聞