静岡市は、環境保健研究所(駿河区・本澤聡所長)の移転改築計画に伴い、2022年度に埋蔵文化財の発掘調査を進める。4月にも発注し、ゴールデンウイーク明けから調査に入る。工事は順調なら、23年度に着手する。
既存の研究所が築後55年を経て老朽化が進んでいることや施設の狭さに対応するため、駿河区の曲金気象台東側隣地に確保した市有地に移転改築を計画しているもの。
基本実施設計を内藤建築事務所(京都市左京区)で進めており、順調なら23、24年度で建設工事、25年度初頭の供用開始となる予定。
すでに実施した試掘段階で、敷地東側に曲金遺跡に関連した遺跡の存在が確認されている。貝殻や土器の存在が認められるものの、市では年内に掘り出して回収できる程度の規模ではないかとの予測を立てており、工事には支障がないとの判断をしている。いずれにせよ、調査結果が注目されるところだ。
新研究所施設の規模は、設計の中で具体化するが、気象台の風速計への影響に配慮して2階建てとなる可能性が高く、延べ床面積は2000平方b強を見込んでいる。鉄骨造で、免震構造となる。
施設内容は、現在の理化学関係試験室、臨床細菌関係検査室、保管室などに加え、情報発信を強化できる施設を検討している。
また、現施設は、鉄筋コンクリート造2階建て延べ1066平方bの規模で、施設完成後の25年度にも解体する方向だ。跡地1944平方bの利用については、静岡市立小黒こども園と八幡こども園が統合移転する計画となっている。
提供:建通新聞社
(2021/11/22)
建通新聞社 静岡支社