建通新聞社(神奈川)
2021/11/17
【神奈川】川崎市 市浦で資産保有の最適化検討
川崎市は、「地域毎の資産保有の最適化検討業務」を市浦ハウジング&プランニング東京支店(東京都文京区)に603万円で委託した。市は本年度策定予定の「資産マネジメント第3期実施方針」に基づき、今後、施設の複合化や多目的化などの資産保有の最適化について、地域ごとに取り組んでいく考え。今回委託した業務では、任意の地域「モデル地域」を選定し、今後、地域ごとの資産保有の最適化を推進するために必要となる条件について、当該モデル地域を基に、専門的な見地から検討・整理する。履行期間は2022年3月31日。
委託する業務では、公共施設の状況(配置・築年数・利用状況など)や人口動態などを踏まえ、モデル地域を選定する(3地域程度)。モデル地域については複数の中学校区を一つの単位として想定しているが、「1業務目的」の達成に必要な範囲内で、他の基準により設定することも可能とする。選定したモデル地域については、「川崎市公共施設白書」(19年度版)に記載の公共施設に関する情報、その他モデル地域に関し必要な情報の収集・整理を行い、モデル地域での課題を分析する。分析した課題に対し、施設の多目的化・複合化等の資産保有の最適化による対応を検討する。
川崎市ではこれまで、「かわさき資産マネジメントプラン(第1期取組期間の実施方針)」(11年2月策定)、「かわさき資産マネジメントカルテ(資産マネジメントの第2期取組期間の実施方針)」(14年3月策定)に基づき、3つの戦略(「施設の長寿命化」、「資産保有の最適化」、「財産の有効活用」)による資産マネジメントの取り組みを進めてきた。「かわさき資産マネジメントカルテ」は21年度末までを取組期間としており、21年度、「資産マネジメント第3期実施方針」の策定を予定している。
今後の人口減少への転換等も見据え、第3期実施方針では、施設の複合化や多目的化などの「資産保有の最適化」を重点的取り組みとして位置付ける予定だが、地域ごと(複数の中学校区ごとなど)に人口動態や公共施設の配置状況、利用状況などは異なることから、資産保有の最適化については、地域ごとに取り組むことが必要と考えている。提供:建通新聞社