国土交通省と四国4県の入札契約担当課長らが四国ブロック監理課長等会議を開き、ダンピング対策の強化を通じた技能労働者の処遇改善などに取り組むことを申し合わせた。入札制度の改善のために本年度から原則的に全ての県で公共工事契約制度運用連絡協議会(公契連)を開く方針だ。
公共工事の品質を確保し、中長期的な視点での担い手を育成し確保するために今回の会議で申し合わせたのは@ダンピング対策の強化を通じた技能労働者の処遇改善A公共工事の円滑な施工確保B県公契連を活用した市町村における入札契約改善C建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用促進―の4点。
公共工事の施工確保と技能労働者の賃金上昇、建設企業の適正な利益確保につなげるために、国と県、市町村が協力してダンピング対策に取り組む。国土交通省は市町村レベルでのダンピング対策が不十分だと見ており、県と協力して低入札調査価格の制度の確立や実効性確保などを求めていく。予定価格の設定が適正かどうか、法定福利費が適切に計上されているかも、請負代金内訳書の確認を通じて徹底し処遇改善へとつなげていく。
施工時期を平準化させるため、債務負担行為の活用や速やかな繰り越し手続きの取り組みが進んでいない市町村に対しても、国と県が連携して課題の把握や他の自治体の優れた事例の周知などを行っていく。これらの行為は議会での手続きも必要となるため、市議会議長会などを通じて各市町の議会にも国として働き掛けていく考えを示した。また、国土交通省は本年度、施工時期の平準化の取り組み状況について人口10万人未満の市にも対象を広げてヒアリングを実施する。
CCUSは、推奨モデル工事の導入や総合評価落札方式での加点措置などの先行事例を紹介し、公共工事でのインセンティブ措置の導入に努める。
提供:建通新聞社