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日本工業経済新聞社(群馬)
2021/11/16

【群馬】前橋市が浄化センターで導入可能性調査

前橋市は下水処理施設の水質浄化センター(六供町1331)再構築事業で、2022年度にPPP/PFIの導入可能性調査を実施する。民間事業者に対する意向調査を行った上で、従来手法と民間活力を導入する手法について比較検討を行う。調査業務の委託方法は明らかにしていない。同業務の成果を考慮して、今後の事業手法を判断し、23〜24年度に事業者選定または実施設計を進める。着工は25年度を予定。総事業費は約323億円としている。
再構築事業は20〜21年度の2カ年業務で基本設計に取り組んでいる。公募型プロポーザルで選定した日水コン(東京都新宿区)が担当。同業務は22年3月8日の履行期限で作業している。
22年度は基本設計の成果を考慮しつつ、民間活力を導入するPPP/PFI手法に関する検討を行う。導入可能性調査は各事業方式等の比較検討や想定される事業スキームの検討、民間企業へのヒアリングなどを行うことになりそう。業務の委託方法は明らかにしていない。
市は上武道路国道17号沿いの道の駅まえばし赤城整備事業で、PPP/PFIの導入実績がある。同手法を採用した初の事例だったため、14〜18年度に様々な角度での調査やアドバイザー委託を行った。導入可能性調査としての業務委託は今回の浄化センター再構築事業がはじめて。
22年度中に民間活力導入か直営かを判断する。PPP/PFIによって民間活力を導入する場合は、23年度に実施事業者の選定を行う。直営の際は23〜24年度に実施設計に取り組む。
更新対象の水質浄化センターは1963年に処理を開始。休止中の1系列を含んで3系列の処理施設を有する。最も古い施設は建築後55年以上が経過し、更新時期を迎えている。
2020年度に基本構想を策定。その中で、総事業費約323億円を試算した。25年度から5期に分割して工事を進めていく方針。構想策定も日水コンが担当した。
現在の3系列から2系列に変更する方針。処理能力8万4200立方m/日を再構築後は5万3100立方m/日とする。老朽化が著しいし尿処理施設や浄化槽汚泥処理施設は新施設に統合。農業集落排水施設などの汚泥も受け入れる。
5期に分割する工事の計画は◇第1期(25〜27年度)=管理棟◇第2期(28〜30年度)=し尿受入施設◇第3期(31〜37年度)=第1系水処理施設◇第4期(38〜42年度)=汚泥処理施設◇第5期(43〜49年度)=第2系水処理施設−とする考え。施設を稼働させながらの工事となるため、解体と建築を繰り返す作業となる。隣接する六供温水プールは25年度までに解体。プール跡地に管理棟などを建設する。
これら施設の整備が完了した後に、第3系水処理施設の解体を行う。1系列分の減少に伴って発生する余剰地は、将来の更新などを考慮して確保しておく。