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日刊建設工業新聞
2021/11/16

【鳥取】「測量等業務」/総合評価本格実施で説明会/限定公募型指名は廃止/県土整備部

 「測量等業務」総合評価の本格導入を前に、県土整備部はこのほど関係団体の会員を対象に説明会を開いた。2022年度からは制限付き一般競争入札に完全移行し、総合評価(300万円以上)を原則適用するほか、限定公募型指名競争入札(500万円未満)を廃止する。
 総合評価は08年の試行から10年以上が経過。現在は地域密着型を300万円以上800万円未満、簡便型を800万円以上に適用し、全体発注件数の半分以上に総合評価を運用している。
 これまでの検証では価格競争で見られた、くじ引きによる落札決定はなくなり、落札率も94・1%と上昇し一定の効果が確認されている。
 22年度からは測量と地質を除いて総合評価を原則適用。ただ、通年業務の監督補助や公共事業円滑化業務に価格競争を残す。
 同部は本格実施にあたり、入札が集中する時期など状況によっては発注機関の判断で価格競争を選択できるようにしたいと説明。会社の手持ち件数(受注減点)については従来の3月31日から工事と同様に3月22日にリセットする。
 説明会の参加者は地域密着型の件数確保を要望したほか、同じような業務でも発注機関によって価格競争と総合評価とで入札方式が異なると指摘した。また、業務成績の平均点は価格競争の方が総合評価を上回っており、品質を重視する本来の趣旨からずれているといった手厳しい意見も寄せた。
 同部の担当者は、総合評価を適用する業務をよく整理したいなどと説明した。
 今後、同部は12月上旬までに最終案をまとめる。限定公募の廃止は「建設工事等入札制度基本方針」の条例に踏み込むため、2月県議会に条例改正案を提出。3月に関連規則と合わせて改正し、4月から総合評価を本格運用する。

日刊建設工業新聞