トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(神奈川)
2021/11/12

【神奈川】川崎市 富士見公園再編整備へ基本計画案

 川崎市は、富士見公園(川崎区富士見1丁目、2丁目地内)の再編に向けた具体的な整備内容などを示した基本計画(案)をまとめた。整備する施設は、エントランス広場、プロムナード、芝生広場など。建築物としては、公園施設の受け付け機能などを担う「パークセンター」、シャワー室や更衣室などを備えた「クラブハウス」、駐車場を集約した立体駐車場、富士見通り北側と南側の2カ所の飲食施設などを想定している。2022年度からPFI手法とPark―PFI制度を併用した公園整備事業を開始し、24年度の開催を目指す「全国都市緑化かわさきフェア」までに多目的広場を除く整備を完了させる。27年度に多目的広場を整備し、富士見公園の再編整備を完了させる。
 富士見公園は、1936年に都市計画決定され、40年に供用開始された川崎市で最初の都市公園。野球場、テニスコートなど運動施設や、駐車場、遊具などが整備され、市民に親しまれてきた。しかし、緑地や広場が少なく、施設も老朽化していることから、再編整備することで、富士見公園の総合公園としての機能を回復させるとともに、スポーツ・文化・レクリエーション活動の拠点機能を強化する。
 再編整備基本計画(案)の対象範囲は、すでに整備を終えたスポーツ・文化総合センター(カルッツかわさき)を除き、富士見中学校の暫定グラウンドとして使用してきた労働会館南側民有地を含む12・4f。川崎競輪場はコンパクト化整備が完了しているため、対象に含めない。
 再編整備事業では、質の高い統一的な空間の整備・管理運営と長期的な視野での投資、経営を目指す観点からPFI手法(BTO方式)を導入。飲食・物販施設などの公園のにぎわいづくりに寄与する施設については、Park―PFI制度を導入する。PFI契約は22年12月下旬を予定。22年度に造園設計、建築設計に取りかかり 24年度にかけて第1期整備を実施する。26年度から27年度に第2期整備を行う。
 施設の想定規模と整備概要は、基本計画(案)で提示した内容を原則とするが、各施設の整備計画の内容を充足した上で、複合化することも可能とする。施設名称も暫定的なものであり、民間提案などを踏まえて決定する。
 整備施設の想定規模、概要は次の通り。
 ▽エントランス広場(約1万2000平方b)=公園と調和し大規模な集客に対応できるバスロータリー機能を整備する
 ▽パークセンター(延べ約600平方b)=富士見公園の総合的なパークマネジメントを担う施設として整備する
 ▽プロムナード(延長約500b)=健康増進のためのジョギングコースと健康器具を整備する
 ▽東側広場(敷地面積約2000平方b)=労働会館との調和を図り、一体利用も考慮した広がりのある空間を整備する
 ▽芝生広場(約1万8000平方b)=誰もが柔軟に活用できる芝生のオープンスペースを整備する
 ▽インクルーシブな遊びの広場(約1500平方b)=多様な人が快適に過ごせるインクルーシブ(包摂的)な遊びの空間を整備する
 ▽農と自然を体感する広場(約5000平方b)=全ての人が農を体感できる空間を整備する。生物多様性に寄与したビオトープ空間を整備する
 ▽アメニティー施設(延べ約100平方b)=ユニバーサルデザインに配慮した誰もが使える施設を整備する
 ▽多目的広場(約3500平方b)=エントランス広場へ利用者を誘導する通過動線を整備する。富士見中学校のグラウンドとしても活用可能な空間とする
 ▽富士見球場(約8000平方b)=富士見中学校の教育環境の向上と連携した野球場を整備する
 ▽長方形球技場および周辺(敷地面積約2万4000平方b)=多様な競技場利用に対応した大型映像装置を整備する。大型緊急車両の滞留を想定した防災機能の充実を図る
 ▽かわQホール(延べ900平方b)=既存施設の機能を生かし、スポーツ教室、講演会、展示会の開催など富士見公園における多様な利用を推進する
 ▽ボール遊びコーナー(約500平方b)=ネットフェンスに囲まれたボール遊びが可能な広場を整備する
 ▽クラブハウス(延べ約350平方b)=テニスコート、相撲場の運営に必要な機能を整備する
 ▽相撲場(約2300平方b)=土俵、屋根、客席を有する相撲場を整備する
 ▽駐車場(台数360台)=観光や大規模なイベントを想定し、大型バスも利用可能な駐車場を整備する 提供:建通新聞社