日本工業経済新聞社(群馬)
2021/11/09
【群馬】太田市は宝町幹線の敷設を推進
太田市は宝町団地コミュニティプラントの廃止に向け、県流域下水道への連絡管となる宝町幹線の敷設を進めており、2021年度は推進工法で400m程度を施工する。12月の公告となる見込み。工事規模は1億円弱となりそう。完了すれば22年度以降は約500mの敷設が残ることとなり、23〜24年度の完了とプラントの廃止を目指す。ほか2カ所で同様のプラント廃止を進めており、接続を完了したやすらぎ団地は撤去時期を検討中。いずみ団地は23年度末の接続を予定し、必要箇所で既設管の管渠更生を行う見込みとなる。
宝町団地コミュニティプラント(宝町773)は、市営宝泉住宅などが立地する住宅団地の下水を処理する施設。同プラントを廃止し、県の利根備前島水質浄化センター(備前島町56)で処理を計画している。
連絡管の宝町幹線は、プラントから由良町地内の市道1級26号線下にある流域下水道(新田処理区)太田幹線を結ぶ。全体計画延長は約1500m。管径は、プラント側から300oで、将来的にはルート上での流入も想定するため途中から350oになる。
流域下水道の接続点から上流約1000mは推進工法を採用。残る約500mは開削工法で敷設する。
着工は19年度で、これまでに接続点から約600mが完成。20年度は後藤建設(太田市)が約400mを施工した。予定価格は1億5920万円だった。
21年度は、同社の工事区間の上流側で計画。市道1級21号線下にφ350oの硬質塩化ビニル管を推進工法で敷設する。管径は350oを中心とするが、300o管も使用する区間がありそう。このほかφ2000〜2500oの鋼製ケーシングで立坑を設置。立坑には管渠敷設後、マンホールを設ける。設計業務は地域プランニング(太田市)が担当した。
22年度以降に残る約500mは、開削工法が中心となる見込み。
同プラントはフレッセイ宝泉店(宝町864)の北側に立地しており、1975年に完成した。処理方式は標準活性汚泥法で計画平均汚水量は3200立方m/日となる。処理水は石田川に放流している。
施設の解体撤去時期は未定だが、老朽化しているため早期対応が求められる。コミュニティプラント7カ所のうち、老朽化した3カ所を廃止し流域下水道(新田処理区)への接続を計画。
やすらぎ団地コミュニティプラント(新田上江田町1513−2)は19年度に接続を完了。現在、施設撤去に向けて検討を進めている。
いずみ団地コミュニティプラント(新田早川町10−4)は23年度末までの完了に向け、20年度に既設管の更生工事へ着手。約166mの管渠を対象に実施している。21年度以降も必要箇所で工事を進める。