新潟県土木部河川整備課は、防災・安全交付金事業の1級河川信濃川水系破間川(羽根川工区、西川工区)について、残事業費7億5700万円を投じ、2031年度の完了を目指して整備を進めていく。進ちょく率は77・8%となっている。
羽根川(流域面積46・0キロ、流路延長18・0キロ)および西川(流域面積36・0キロ、流路延長13・5キロ)は、ともに破間川に合流する1級河川。河道が狭小なため、流域では洪水被害が頻発しており、洪水被害のほか、1998年の新潟・福島豪雨では堤防の決壊や護岸の損壊などの甚大な被害が発生した。こうした事態の防止に向け、今後も事業を継続し、浸水被害の解消を図っていく。
残事業内訳は延長2590メートルを対象とする築堤1260立方メートル、掘削11万9615立方メートル、護岸1万1988平方メートル、床固工12基、帯工3基、樋門樋管19基。これにより、羽根川では治水安全度20分の1の計画流量340立方メートル/秒、西川では治水安全度30分の1の計画流量360立方メートル/秒を安全に流下させ、過去最大規模の1964年7月洪水と同規模の出水に対応する。
残事業区間の住民は事業継続に対して高い要望を示しており、積極的かつ協力的であるという。調整が難航していた事業用地買収についても了承が得られたことから、今後は事業が着実に進捗するものと見込まれる。