高知県内の道路管理者などで構成する高知県道路メンテナンス会議(会長・岡本雅之国土交通省土佐国道事務所長)は10月27日、2021年度の初会合をオンライン形式で開いた。会では14〜18年度に実施した1巡目の点検で早期措置段階の判定区分Vと緊急措置段階の判定区分Wと診断された橋梁のうち、8月末現在で修繕などの措置に着手している割合が68%と報告した上で、全市町村に対し最低7割の着手を求めた。
県内で1巡目の点検結果がVまたはW判定となった橋梁は1750橋。このうち国土交通省、高速道路会社、県が管理する橋梁は8月末までに全て修繕などに着手したが、市町村管理の1377橋のうち、40%に当たる557橋で未着手となっている。同様に市町村管理のトンネルの53%、道路付属物などの64%がいまだ着手できていない。
岡本会長は「市町村の進捗にばらつきがあるが、全ての市町村が70%以上着手すれば、全体の着手率も向上する」と述べ、「地方自治体職員を対象とした研修への参加など、国としてできることをサポートしていきたい」と各自治体に協力を求めた。
また20年度に実施した道路橋の点検結果についても説明。3071橋のうち、279橋がV判定、10橋がW判定となった。
橋梁個別計画の策定に向けては、全ての自治体が計画を公表しているが、修繕の記事や内容を橋梁ごとに示していない自治体が18団体、点検結果の反映など計画の更新を行っていない自治体が9団体あることから、結果を踏まえ計画を更新することの重要性を呼び掛けた。
提供:建通新聞社