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日刊建設工業新聞
2021/11/04

【鳥取】盛土・斜面工作物許可制に/条例最終案がまとまる/来年5月施行へ

 静岡県熱海市で発生した大規模土石流を受けて県は2日、盛り土・切り土、斜面の安全確保に関する条例最終案をまとめた。一定規模の盛り土造成や斜面工作物の設置は許可制とし、中間・完了検査を実施するほか、罰則規定も設ける。
 最終案は同日、開いた専門家会議で了承された。今後11月定例県議会に提案し、来年5月から施行する。
 一定規模の盛り土は、2000平方b以上で高さ1b以上が対象。加えて面積にかかわらず高さ5b以上を規制対象に含めた。
 一方、工作物は300平方b以上または高さ15b以上の太陽光や風力発電施設などが対象。傾斜度15度を超えて、かつ高さ5bを超える斜面地への設置に規制をかける。
 また、建設発生土については土量500立方b以上の搬出は許可制にする。
 盛り土や、斜面工作物を設置する行為の流れは、着工前に近隣関係者に事前の説明と、工事履行を担保するための保証金預託を義務付け。工事期間中は定期報告を求め、中間検査と完了検査も実施。施工後は盛り土の場合、10年間にわたり維持管理の状況を報告させる。
 併せて、最終案には盛り土構造や工作物設置の安全を確保するため、技術的な指針を盛り込んだ。
 条例案について、平井伸治知事は2日の定例会見で11月県議会に提出する考えを表明。来年梅雨入り前の5月1日からの施行を目指す。

日刊建設工業新聞