2025年日本国際博覧会協会は、大阪・関西万博の会場内に設ける「大催事場」「小催事場」の基本設計業務の公募型プロポーザルを行い、大催事場の最優秀提案者として伊東豊雄建築設計事務所、小催事場の最優秀提案者として安井・平田設計共同企業体を特定した。委託上限額は、大催事場が1億0821万8000円、小催事場が4508万9000円(いずれも税込み)。
最優秀提案者の選定理由として、大催事場は1970年大阪万博の「太陽の塔」を連想させるシンプルで象徴的な外観デザインの他、にぎわいを生み出す前面広場と一体感のあるホールに来場者を迎え入れる提案が評価された。プロポーザルには伊東豊雄建築設計事務所の他、梓設計・ノイズ設計共同企業体、久米設計大阪支社、大建設計の3者が参加した。
小催事場は、大屋根(リング)と大催事場、海に囲まれ、海を意識した建物デザインに加え、ゾーニングが機能的で設計過程での条件変更にも対応できる外観デザインなどの柔軟性が評価された。プロポーザルには安井・平田設計共同企業体の他、アイケイディーエス、丹下都市建築設計、徳岡設計、都市居住文化研究所+UMEarchitects+橋口建築研究所+エス・キューブ・アソシエイツ+E&Sエンジニアリング共同企業体、マル・アーキテクチャの5者が参加した。
今回の業務で建築意匠、建築構造、電気・機械・昇降機・観覧席・舞台の各設備の基本設計を行う。
大催事場は延べ7800平方bを予定。多目的な大型集客催事に対応可能なステージ仕様とする。小催事場は延べ2000平方bの他、100平方bの小ステージ、1500平方bの営業施設を設ける。大催事場と同様なステージ仕様とし、小催事場と小ステージの敷地に庭園を設置する。
設計納期は22年3月23日まで。建設工期(建設可能な工事期間)は23年4月〜25年3月を見込む。
提供:建通新聞社