習志野市は、芝園清掃工場の老朽化に伴う更新にあたり、事業費300億円を想定している。新施設はクリーンセンター敷地内に建設することとし、施設規模200t/日・全連続燃焼式焼却炉の場合、標準敷地面積3万u、建築面積約5000u、2炉と仮定。事業方式について、公設民営方式やPFI方式の採用に大きな課題は無いと考えている。2022年度からPFI方式の導入を検討し、24年度には方針を決定。23年度から3か年で環境アセスメントを実施し、26年度までの2か年で事業者を選定、SPCを決定する。27年度から2か年で実施設計をまとめ、29〜31年度の建設工事を経て、32年4月に稼働を開始する予定。
芝園清掃工場は芝園3―2―1に所在。処理能力は219t/日(73t/日×3炉)。処理方式はガス化・高温溶融一体型直接溶融炉。
02年11月に稼働を開始し、燃えるごみおよびリサイクルプラザ(芝園3―2―2)の前処理施設から出た残渣と下水道の脱水汚泥の焼却(溶融)処理を行い、溶融飛灰について他県の処分場に埋め立てている。
稼働から19年が経過し、安定的なごみ処理を継続していくため、クリーンセンター敷地内での更新を計画。広域化はせず、市の単独で新施設を所有する。新施設は、施設規模200t/日・全連続燃焼式焼却炉の場合、標準敷地面積3万u、建築面積約5000u、2炉と仮定。
処理対象物は、リサイクルプラザの前処理施設で処理された後の可燃物および公共下水道の汚泥に凝集沈殿剤を加えた脱水汚泥。施設規模について180t/日を設定し、災害廃棄物を一定量、処理できる能力を前提に検討する。
計画ごみ質に関しては、将来のごみの性状を予測するとともに、国の制度を勘案して検討。処理方式については将来人口、ごみ質、最終処分量などを考慮し、適した施設形態を採用する。エネルギー利用に関して、循環型社会形成推進交付金の対象となる施設整備・エネルギー回収を目指す。
事業方式については、公設民営方式やPFI方式の採用に大きな課題が無いと考えられることから、適した運営方式を検討していく。
今後は▽21年度=基本構想・方針検討、PFI導入検討準備、循環型社会形成推進地域計画策定・提出▽22年度=PFI導入検討▽23年度=環境アセスメント(1年目)、PFI導入検討▽24年度=環境アセスメント(2年目)、PFI導入検討方針決定▽25年度=環境アセスメント(3年目)、事業者選定(1年目)▽26年度=事業者選定(2年目)、SPC決定▽27年度=旧清掃工場解体、実施設計(1年目)▽28年度=実施設計(2年目)▽29年度=建設工事(1年目)▽30年度=建設工事(2年目)▽31年度=建設工事(3年目)、試運転▽32年度=運転開始、現清掃工場解体――の運び。
想定事業費は、前処理施設を含む新施設の建設250億円、ストックヤードなど付帯施設の建設20億円、旧清掃工場の解体10億円、現清掃工場の解体20億円。
廃棄物処理計画/22年3月の策定
関連して、22年3月の一般廃棄物処理基本計画を策定に向け、案を取りまとめた。計画目標年度は31年度。ごみ処理基本計画と生活排水処理基本計画の2部構成とし、ごみ処理基本計画では清掃工場更新の基本的な方向性を整理。
基本理念は「持続可能な清掃行政をめざす10年計画」。基本方針として「環境負荷の少ない循環型社会の構築」「適正処理の推進」「ごみ処理に対する受益者負担の制度導入」を掲げている。
案に対するパブリックコメントを30日まで実施している。