県建築士事務所協会(霜村將博会長)は27日、県営繕課や関係各課と懇談し、設計業務の発注について毎年度の予算に応じた各ランク発注基準の見直しを求めた。
発注基準はランクごとに金額帯が決まっている。協会側は毎年、業務量や規模に大小があることから、年度予算を見ながら各ランクの業者数に応じて発注基準額を設定するよう要望。各ランクで受注機会の均等を求めた。
また、設計業務の履行期間では、省エネ法など各種許可申請手続き期間を加味した設定を訴えた。
これに対し県は、毎年の発注基準の見直しは厳しいとし、履行期間は法定審査期間を考慮して設定していると回答。ただ、請負者に責任がないものは変更で対応すると答えた。
そのほか協会はPPP/PFI事業の設計で、少なくとも基本設計は通常の入札で発注してほしいと要望した。県は民間ノウハウを活用する効果が損なわれてしまうと難色を示した上で、事業者の選定では県内企業の活用を評価しているとし理解を求めた。
また、昨年度の会合で意見のあった総合評価の1・2級技術者数の取り扱いについて、県は引き続いて検証すると説明した。
日刊建設工業新聞