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北陸工業新聞社
2021/10/29

【富山】全国小水力発電大会が開幕/「水の王国とやま」から未来を発信

 小水力発電のあらゆる関係者が一堂に会し、産官学民の垣根を越え、情報や課題を共有し、小水力発電のさらなる普及を図る「第6回全国小水力発電大会inとやま」が28日、富山市の富山国際会議場で開幕した。主催は全国小水力発電大会実行委員会、全国小水力利用推進協議会。期間が29日まで。
 大会テーマは「水の王国とやま」から発信する小水力発電の未来−。新型コロナにより、昨年秋に開催する予定だった大会が延期されていたもので、今大会も万全の感染症対策を講じて実施した。小水力発電に関するさまざまな最新動向や知見などを得ようと、全国から多くの来場者が会場に詰め掛けた。
 開会式では主催者から、全国小水力発電大会実行委員会の中川忠昭会長があいさつし、「富山での開催を熱望していた者として、実現でき本当に嬉しいが、現地を見ていただく、エクスカーションをコロナ禍で断念することをお詫び申し上げる。テーマである小水力発電の未来について、大いに議論を深めてもらえれば幸い。大会が有意義なものとなることを期待したい」と述べた。全国小水力利用推進協議会の愛知和男会長もあいさつ。
 来賓を代表し、新田八朗富山県知事、藤井裕久富山市長がそれぞれ祝辞を述べた後、全国小水力発電大会実行委員会(事務局=新日本コンサルタント内)の市森友明実行委員長があいさつした。
 上坂博亨富山国際大学現代社会学部教授による基調講演「持続可能な地域社会形成に向けた小水力発電の役割」に続いて、パネルディスカッション「「水の王国とやま」から発信する小水力発電の未来」も行われた。進行は、市森友明富山県小水力利用推進協議会会長、アドバイザーが上坂教授。パネリストとして、坂井宏幸富山県企業局参事電気課長、砂子真輝アルプス発電小早月発電所長、田林聖志北陸電力理事再生可能エネルギー部開発推進室長、升方祐輔新日本コンサルタント発電事業推進室室長が参加した。
 3階ホワイエで、29日にも開く企業展には、新日本コンサルタントやフソウハイドロパワーソリューションズ、北陸精機、堀江商会、北陸電力といった民間企業が出展。来場者に積極的に技術をPRしたほか、協力出展として、国土交通省富山河川国道事務所と富山県、富山市、南砺市もブースを設けた。
 2日目の29日は、4つの分科会をはじめ、日台ユースセッション「WEB版小水力甲子園」を実施。静岡県地球温暖化防止活動推進センターの服部乃利子次長が進行し、桃園市私立大興高級中学(台湾)、鶴岡工業高等専門学校(山形県)、富山工業高校(富山県)、長野県白馬高校(長野県)、浜松開誠館高校(静岡県)、阿南工業高等専門学校(徳島県)が参加する。
 特別講演では、前富山市長の森雅志氏が、「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり〜富山型都市経営の構築〜」を演題に取組内容などを解説。17社の企業プレゼンテーションも行われる。
 なお、今大会は、WEB配信を併用したハイブリッド開催。大会ホームページから各イベントが視聴できる。大会の協賛企業は大高建設、丸新志鷹建設、日本海ガス、佐藤工業北陸支店ら。

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