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北陸工業新聞社
2021/10/27

【富山】石黒建設/「地域のため一丸で努力」/創業の地・小矢部に新拠点

 石黒建設(本社・福井市西開発、齊藤泰輔代表取締役社長)は、創業の地である小矢部市に新拠点「石黒建設グループ小矢部オフィス」を新築した。26日、桜井森夫市長らを招き小矢部市芹川の現地で、竣工式が盛大に開催された。
 約60人が出席した竣工式では、齊藤博代表取締役会長が、1893(明治26)年の創業以来129年にわたる同社の歩みを紹介した上で、「『100年建築』との思いを込めた、この建物に負けないよう、さらに地域に深く根ざし、150年、200年と全社一丸で頑張っていく」とあいさつ。来賓として桜井市長が「長く市の社会資本整備にお力添え、そして度々とご厚志もいただき感謝を申し上げる」、大家啓一小矢部大家病院名誉院長が「齊藤さんには故郷に錦を飾る出来事で、まさにレガシーだ。ゼネコンとして大成してほしい」と祝辞を述べた。続いて設計を手掛けたKUU・KAN設計室の佐藤義信主宰が「堅牢、サスティナブル、更新性と寛容をキーワードに設計に取り組んだ」と紹介。最後に齊藤社長が「最低100年は持つ建物だ。バトンを渡しながら、創業者の思いである『地域のため』の精神で頑張りたい」と謝辞を述べた。
 新オフィスは、旧小矢部支店の隣接地で建て替えられた。石黒建設の小矢部支店と関連会社の石黒工建本社に加え、本社機能の一部を担う北陸事業センター分室が入る。建設規模はRC造2階建て、延べ床面積844平方メートル(建築面積624平方メートル)。敷地面積は約2911平方メートル。
 外装は耐久性が高いタイルを採用し、内部は創業の契機となったレンガ敷き。採光や空調で環境に配慮し、屋上には多孔質の浅間砂利を敷き込み、夏場は散水して屋根を冷やし室温を約4度下げる。また、設備の工夫として「道連れ工事」を生まない最小の工事で更新を可能にした。
 施工は石黒工建で、昨年8月に起工した。設計を担当した佐藤義信氏は、京都迎賓館などを手掛けた建築家。1990年には、石黒建設の本社ビルを設計している。
 石黒建設は、小矢部市石動町で創業したレンガ製造の石黒商店が前身。1948年に建設部門を分離独立させている。

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