県甲賀土木事務所は、計画している湖南市三雲にある三雲トンネル本体修繕工事について、年内もしくは来年早々の工事発注に向け内容の最終精査を進めている。修繕工事に加えて設備更新も同時に行い、安全な道路網を構築していく考えだ。
発注方式は、事後審査型一般競争入札を採用する。工期は約9ヵ月程度となる見通しから年度を跨いだ工事となる。
計画内容を見ると、湖南市三雲にある三雲トンネルは、90年12月に完成した延長900bの車道3・25b×2車線、中央高は6bの陸上トンネルで吹付コンクリートとロックボルトを用いるNATM工法を採用した一般無料トンネル。舗装はコンクリート系で排水施設はL型+暗渠排水。交通量は約1万1000台/日。18年に法定点検したところ、ひび割れやうきなどの変状が確認されたことから修繕工事を決定。併せて、供用から約30年経過し非常用設備・受配電設備・ジェットファン―などの一部設備が老朽化していることから更新も行う。
なお、設計は中央コンサルタンツ(名古屋市西区)が担当。
県は、老朽化する道路施設の適切な維持管理を進めるために、県内各所のトンネルの長寿命化修繕工事を順次進めており、本工事はその一環として実施する。今後も優先度の高いトンネルから予算付けし、計画的に長寿命化を図っていく。併せて、透水性舗装を原則とした歩道整備も同時に実施していく。地域によっては景観に配慮しブロック舗装も採用し、その場合は滑りにくい素材を使用するなどの適切な工法を施す。
提供:滋賀産業新聞