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建通新聞社(東京)
2021/10/25

【東京】東京海洋大 定借で教育研究等施設

 東京海洋大学は品川キャンパス(港区港南4丁目)の土地の一部を民間事業者に定期借地で貸し付けて、教育研究などの施設を建設・運営してもらう方針だ。資産を有効活用して教育水準の一層の向上につなげるため。2020年度に実施したサウンディング型市場調査の結果などを基に詳細を詰めて、21年度内にも事業者公募などの手続きをスタートさせる見通し。
 東京海洋大学の品川キャンパスはJR・京浜急行品川駅の港南口から徒歩約10分の港区港南4ノ5ノ7に立地。同キャンパス北東の海岸通りなどに面するグラウンド約3・2f=写真=のうち、最大約1・8fを民間事業者に定期借地で貸し付けることを想定している。現地は第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率400%)と防火地域に指定されている。
 国立大学法人などの財政基盤強化を目的とする法改正(17年度)によって、第三者に土地などの貸し付けが可能になったことを踏まえた対応。キャンパス建物の約4割が築50年以上と老朽化していることから、貸し付けの経済的対価を元手にPPP/PFI方式で学生寮(混住寮)を建設したり、総合研究棟や多目的ホールなどを設置したりして、教育水準の一層の向上を図りたい考え。
 これに伴うアドバイザリー業務はみずほ信託銀行(中央区)が担当している。
 20年度のサウンディング型市場調査(20年8月〜21年1月)には、教育、建設、不動産、専門・技術サービスを業種とする10法人・グループが参加。施設需要として▽大学、高校、インターナショナルスクール▽研究所、オフィス▽学生寮▽産学連携施設―などがあると答えた他、50年以上の借地期間を希望する意見が多数を占めていた。提供:建通新聞社