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建通新聞社(神奈川)
2021/10/20

【神奈川】横浜市 学校の老朽化対策、建替え外を検討

 横浜市教育委員会は、老朽化した小学校の校舎躯体劣化調査を行い、長寿命化整備が可能か検討を開始する。このほど「令和3年度横浜市立小学校構造躯体等劣化調査業務委託」の委託先選定で公募型指名競争入札を公告した。入札参加資格は「各種調査企画」の「C 建築物劣化調査」を1位で登録している市内中小企業。10月26日まで申し込みを受け付ける。入札・開札は11月17日。
 校舎躯体の劣化調査は市の新しい取り組み。初弾の調査対象は▽中村小▽蒔田小▽桜台小―の3校。コア抜きによる劣化調査を行い、日本建築センターの耐用年数評価を受けてもらう。その結果を基に、建て替えではなく長寿命化で老朽化に対応できるか可能性を見極める。
 市では2017年度に策定した「市立小・中学校施設の建替えに関する基本方針」に基づき、1981年度以前に建てられた市立小・中学校384校の建て替えを進めている。
 2051年度までの30年で約1兆円をかけて実施する方針だが、事業期間や財政的に困難が予想され、また、学校の敷地条件などにより建て替え自体が難しい場合もある。
 そこで、長寿命化で躯体の整備が可能か調査するとともに可能な場合の整備手法を検討するため、今回調査業務を委託。調査手法や長寿命化の判断基準を見出し、全面建て替え以外の選択肢としたい考え。建て替え事業の平準化も目指す。
 初弾で調査する3校は、築60年が経過する古い建物として抽出した。調査対象を他の学校にも拡大するか、現段階では未定。
 施設概要は次の通り。
 ▽中村小(南区中村町4ノ269ノ1)―特別教室棟3階建て延べ774平方bと3階建て延べ493平方b、特別支援学校+屋上プール専用付属室2階建て延べ1050平方b、管理・特別・普通教室棟・給食棟4階建て延べ3547平方b
 ▽蒔田小(南区蒔田町1020)―普通・特別教室棟3階建て延べ1914平方b、管理・特別・普通教室棟・給食棟4階建て延べ1754平方b、特別教室棟・体育館棟4階建て延べ1493平方b
 ▽桜台小(保土ケ谷区桜ケ丘1ノ13ノ1)―管理・普通教室棟3階建て4棟(延べ1299平方b、917平方b、531平方b、1949平方b) 提供:建通新聞社