医療需要の変化等に伴い鹿児島市立病院は、再整備計画の策定を進めている。11月末までに素案を策定。その中では、スケジュールの設定や概算予算の試算、改修・増築の配置計画案を示すほか、発注方式の比較検討も行う。第4回市議会定例会等に報告を行い12月下旬からパブリックコメント手続きを行う。
背景には患者数増加に伴う病床利用率や手術件数の増、駐車場の混雑、研修等のスペース不足など、各課題が生じてきているため、19年度の医療需要調査、20年度には機能整備調査を実施。この結果等を踏まえ、基本的な考え方をまとめる。
再整備計画(仮称)の構成(案)は、基本方針と具体的計画の2本柱で構成。基本方針では、地域の医療需要の動向、市立病院の課題を整理して、再整備の必要性、基本的な考え方、改修・増築を行う場合の範囲、対象部門、制約条件を設定して配置計画案を策定。
また、再整備スケジュールの設定や概算予算の試算、費用対効果の検討、病院運営への影響期間を確認する。
基本方針達成のための具体的計画では、部門単位の運営方針や人員体制、ITの活用等による業務の効率化を考慮した施設整備要件等の計画、改修・増築期間中の運用制限の確認や医療機器の導入・更新計画を策定。
建築計画は、土地・建物・設備に関する現況整理や法的整理を行い、建物配置計画や大まかなブロックプラン、構造、設備、エネルギー供給等に関する方針を整理。発注方式の比較検討、行い収支見込みを策定する。
現施設は、同市上荒田町の敷地(4万4632u)に2015年度に移転。建物は延べ面積が5万2606u。病床数は一般568床、感染症6床の計574床。再整備計画策定の支援業務は病院システム(東京都)が担当している。