我孫子市は、柴崎地区産業用地整備事業者の公募型プロポーザル手続きを開始した。住工混在問題の解消および新たな企業誘致を実現するため、市と民間開発事業者が協力し、面積約3・67haの柴崎地区を対象として、先行造成分譲方式により産業用地を整備する計画。事業内容は、調査・設計・各種協議、用地買収、造成工事、立地企業の誘致、企業用地の分譲など。2025年度末までに造成を完了した後、分譲を開始する予定。
区域南側は国道6号に接している。標高は区域西部16〜20m、区域東部6・5〜11m。地区の大部分が未利用地となっているが、住宅3戸、自動車整備工場、建設機械用倉庫、農地約0・4ha、地域森林計画の対象となる民有林約1・8haがある。地権者は17人、36筆。市街化調整区域であることから、地区計画を策定する必要がある。
公共基盤施設の建設に係る工事費および測量設計費は、22年3月議会における議決を前提に、事業終了後、建設負担金として市が負担する。産業用地整備基本計画の概算事業費を基に想定される市の負担額は3億1921万7000円だが、これを上回る提案も可。
企業誘致活動は県、市、事業者が共同で組むこととし、市内移転希望事業者を優先する。また、県立地企業補助金の活用を視野に入れていることから、企業用地の2分の1以上に、製造業または流通加工業 用に供する施設を誘致する。
プロポーザルの参加要件は、事業の趣旨・内容を踏まえ、提案する事業計画に基づいて事業を着実に実施することができる技術力、資金力、実績、社会的信用を有している単体の法人または共同企業体。土木一式工事および建築工事一式工事の特定建設業または一般建設業の許可と、宅地建物取引業法第3条に規定する免許を有していること。
今後は、25日〜11月4日に現地視察を開催するほか、同月2日まで公募関心表明書の提出を受け付ける。同月1〜5日の質問書提出期間、同月12日の回答を経て、12月10日まで参加表明書、事業提案書などの提出を求める。12月21日の書類による第1次審査、22年1月13日のプレゼンテーション・ヒアリングによる第2次審査の後、同月31日までに第2次審査結果を通知・公表し、同年4月の協定締結を予定。
プロポーザルへの参加を希望する単体企業および共同企業体の構成員のうち1者は、公募関心表明書を必ず提出すること。
事業提案書では▽地形的制約=地形的制約を踏まえ、購入土を減らすための具体的な方策や残置森林の取り扱い▽企業誘致=企業誘致のターゲットとなる業種・業態等、企業誘致の具体的な方策等▽事業計画=できる限り市内企業へ発注するよう配慮した上で、着実に事業を進めるための工程計画と方策▽市との役割分担――などについて提案。
さらに、実績として、過去10年間に携わった類似事業(事業区域面積3ha以上で2以上の企業を誘致したもの。産業用地整備事業または土地区画整理事業の業務代行者として携わった事業を含む)を記載する。