興和(名古屋市中区錦3ノ6ノ29)は、名古屋市中心部の栄地区にある「栄町ビル」を解体する。同社はこれまで「同ビル周辺の一体的な再開発を計画している」ことを明らかにしてきた。地権者との調整が難航し、当初のスケジュールから大きくずれこんでいるものの、今回の解体が再開発に向けた大きな一歩となりそうだ。ただ、具体的な解体着手時期について同社は、回答を控えた。
再開発は、栄町ビルと、同ビルの東側に隣接する「ニューサカエビル」、さらに広小路通を挟んで対面に立地する「旧丸栄跡地」などを含めて計画している。当初は2027年の完了を目指していたが、地権者との交渉の関係で完了見通しを30年以降に見直していた。このため、旧丸栄跡地については現在、再開発までの一時的な活用として3階建ての商業施設を建設している。
解体する栄町ビルは9月末に閉館。規模は鉄骨鉄筋コンクリート造地下4階地上11階建て延べ約5万3000平方bで、栄地区の地下街「サカエチカ」に接続している。
隣接するニューサカエビルの規模は鉄骨鉄筋コンクリート造地下4階地上9階建て延べ約1万9800平方b。このビルもサカエチカとつながっている。現在はまだ、テナントとして複数の企業が入居している状況だ。
旧丸栄跡地に建設する商業施設の計画規模は、鉄骨造3階建て延べ1万1180平方b。大和ハウス工業名古屋支社(名古屋市中村区)が設計・施工を担当し、建設を進めている。完成予定は21年12月末。
提供:建通新聞社