県土整備部の上半期9月末発注率は72・5%となり、前年同期(77・4%)を4・9ポイント下回った。下半期10月以降は、当初予算に加えて、7月豪雨に伴う災害復旧やゼロ県債など翌債工事を中心に執行態勢を整える。
今年度の折り返し地点で、同部が各県土の執行状況を14日までにまとめた。
昨年度は新型コロナ対応の経済対策に「公共投資の早期執行」がうたわれ、同部は上期の執行目標を75%に設定していたが、今年度は各県土が「自然体」の執行で臨んでおり、前年執行率を下回った。
当初予算ベースで事務費を除いた同部予算は、工事費238億4600万円と委託費44億7400万円。うち工事が308件で173億5900万円(72・79%)、委託は347件で31億6800万円(70・82%)を執行した。
県土別にみると、予算規模が大きい地域高規格道路を抱える事務所の執行率が高くなった。江府道路・久連トンネルを発注した日野県土は81・1%、倉吉関金道路・石塚高架橋PC上部工などを入札した中部県土は79・4%に達した。
10月以降の残予算は、工事が64億8700万円と委託13億0500万円。これに「11月補正」に要求するゼロ県債や、大雨被害による災害復旧が加わる格好となりそう。
また、政府経済対策の動きもあり、同部各事業課では「国補正があれば、対応に備えたい」と話している。
各県土の上期執行状況は次の通り。
▼鳥取県土=74・6%(工事61億2700万円、委託10億0700万円)▼八頭県土=57・3%(工事12億3400万円、委託4億3400万円)▼中部県土=79・4%(工事47億8700万円、委託6億4600万円)▼米子県土=60・2%(工事23億9600万円、委託5億2500万円)▼日野県土=81・1%(工事24億6500万円、委託2億4800万円)
日刊建設工業新聞