北陸電気工事(矢野茂代表取締役社長)の第27回「配電工事安全技能発表会」が13日、富山市東黒牧の同社能力開発センターで開催された。
社員、協力会社の安全意識と技能向上を目的に、配電部(大会委員長=坪野恭久上席執行役員配電部長)が主体となり毎年開いているもの。
開会式で矢野社長があいさつし「基本ルールの遵守はもちろん、他の部門・事業所で発生した災害も自分の仕事に置き換え、対策してほしい。特に管理監督者の皆様には、安全はすべてに優先するという理念の下、各職場の安全確保に向けた行動をお願いしたい」と述べた上で、「本日の発表内容は、アシストアーム工法による取付作業と聞いている。国の施策として働き方改革が進められ、建設業界の雇用確保が厳しくなる中、安全の確保や作業員の負担軽減、作業能率向上は喫緊の課題。新技術はそのためにも強力に進めなければならない。技能発表会を契機に、アシストアーム工法のさらなる定着・発展が図られることをお願いする。日ごろの技術、技能を遺憾なく発揮してほしい」と話した。
来賓から、北陸電力送配電の塚崎勝訓取締役配電部長があいさつした後、審査委員長の橋爪伸氏が発表上の注意点を説明した。
競技には北陸電工の直営5班(富山、高岡、金沢、七尾、福井の支店から各1班)と、協力会社3班(北陸3県から各1班)の16名が参加。発表内容は「アシストアーム工法 仮設開閉器取付(柱間切断)」。協力会社は昨年、「ホットスティック工法」の作業だったが、今回からアシストアームに統一した。
作業時間は130分。外線設計書に基づき、仮設開閉器取付、リードケーブル接続、仮設開閉器投入、アシストアーム組立、電線離隔器取付の各作業を披露した。審査員は各班2名とし、配電課長と工事所長、副課長が担当。作業開始から終了までの安全・施工品質管理状況を、審査票と自主点検チェック表に基づき採点した。
閉会式では優良作業班長表彰6名、施工品質優秀作業班長表彰12名に続き、昨年からスタートした配電作業優秀作業班長(配電マイスター)認定式が行われ、島田茂樹(新川支社)、坪田則雄(福井支店)、木下吉一(明光電業)の3氏に認定証が贈呈された。
橋爪審査委員長が「作業の正確さ、作業手順に沿って作業を行っているか、過去の災害事例に対する再発防止策が遵守されているかに着眼し審査した」と講評を述べた後、最優秀賞と安全優秀賞(北陸電力送配電配電部長表彰)に富山支店新川支社の伊藤班、安全優良賞に七尾支店の山崎班と高岡支店の堀班を選んだことを報告し、各班を表彰した。